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創価大学通信教育部開学式――メッセージ… 初志貫き”第一期生”の誉れを

1976.5.16 「広布第二章の指針」第8巻

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4  たしかに卒業は一つの結果にすぎません。しかし、この目標の踏破のなかに、人間完成への確かなる歩みがあります。目前の一歩一歩の前進なくして、人生の完全なる走破はありません。まずもって向学の走者は、自己を制覇し、試練の障壁に信念のバネで挑み、生涯の自身錬磨の飛躍台にされんことを念願するものであります。
 人間の真価は、ひとたび険難の峰にさしかかったときに、はじめて明らかになるといわれております。前途に立ちはだかる困難をもって、挫折を自己正当化する手だてとするか、成長への好機と意義づけて進んでいくかで、将来の行路を決定づけてしまうといっても過言ではない。その選択はほかならぬ自己自身の腕にあるのであります。
 また、日ごろ一人で勉学に励まねばならぬ通信教育の学生にとって、大きな励ましとなり力となるものは、同じ志をいだく友人との交流であるといえます。通学部と異なり、友人同士が顔を合わせる機会もあまりないとは思いますが、相互に連係をはかり、切瑳琢磨していっていただきたい。
 大学で学ぶ意味の一つは、人生の友を得ることであります。互いに啓発しあえる友の存在は、なににも増して貴い財産であります。
 どうか第一期生の皆さんこそ、通信教育部の創立者であります。それを忘れないでいただきたい。開拓の道は険しくも、その向学の軌跡は、創価大学の名とともに永遠に顕彰されていくことでありましょう。
 皆さん方のご健康とご健闘を祈るとともに、建設の学徒の未来に栄光あれ、と申し上げ、私のあいさつとさせていただきます。ではお元気で――。

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