Nichiren・Ikeda

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日蓮大聖人・池田大作

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第36回本部総会 時流は「生命至上主義」の信仰へ

1973.12.16 「池田大作講演集」第6巻

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19  人間党の旗を掲げて
 佐渡御書の一節に「おごれる者は必ず強敵に値ておそるる心出来するなり例せば修羅しゅらのおごり帝釈たいしゃくめられて無熱池の蓮の中に小身と成て隠れしが如し」とあります。この一節に私は、万感の思いを込めて皆さんへの願望を申し上げておきたい。
 おごり高ぶる心は、いざというときには必ず挫折して、小さな垣根に自己を囲ってしまう。自らを守るかにみえたその垣根も、ひとたび苦難の波浪が押し寄せれば、もろくも崩れ去り、無熱地のの中に小見となって隠れた修羅のおごりのごとく、安逸の人生の夢敗れて、悲哀の人生へと転落するにちがいない。不屈の忍耐と勇気に満ちて不動の新年の正道を往くものこそ、揺るぎなき人間の王者といってよいのであります。
 その人間には虚飾の冠は毛頭必要ない。見栄や形式、権威もいらぬ。更に机上の空論も必要ない。それらには胸中に輝くであろう人間究極の魂の太陽の光線は、もはやないことを、私はよく知っているからであります。
 私はあらゆる生き物を巻き込んで荒れ狂う醜い社会の濁流は、もとより覚悟のうえであります。正しき者をねたみ、陥れ、苦悩を浴びせかける陰険な罵声も、決して新しいことではない。一点の光も灯さぬ邪見の暗闇がいかに暗く、深くとも、その本源を私どもは仏方の鏡に照らして知悉しております。
 わが広宣流布に生きぬく丈夫は、再びスクラムとスクラムを組み直して「人間党」の旗を高らかに掲げながら、新たなる人間世紀の開拓の労作業を、朗らかにまた来年も私といっしょに開始してください。(大拍手)
 最後に、皆さま方に、どうかよいお正月をお迎えくださいと申し上げ、私の話を終わります。(大拍手)

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