Nichiren・Ikeda

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日蓮大聖人・池田大作

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岐阜県幹部会 行学兼備の模範の人に

1973.6.7 「池田大作講演集」第5巻

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5  自分自身を建設
 このように行・学というものを一体にしていく道は、決してなまやさしいものではありませんが、あえていえば、学会教学は剣豪の修行を思わせるほど厳格に鍛練を重ね、一貫して行・学を一体化させてきたという歴史をもっております。この過程をふみしめて自己を純化し、また純化によって個性を磨き顕して、他のだれびとをもってしても代えがたい自分自身を建設していただきたいのであります。すなわち、そうした自体顕照のなかにこそ真の人間革命が達成されていくのであります。
 妙法に巡り会わずしても、本人が一念発起すれば、驚くべき革命ができるという実例が多々あります。たとえば、ギリシャの哲人ソクラテスはひじょうに容貌が醜かったといわれ、そのうえ夫人も気性の激しい悪妻であったといいますが、学を磨き、心を発達させて、己の悪条件を見事に埋め合わせたのであります。ベートーベンが、耳が悪いという、音楽家として致命的な欠陥にもめげずに、心の耳を研ぎすまして超一流の音楽をこの世に残していることも有名であります。エジソンは、成績が悪くて小学校も中途退学しております。なぜ中途退学したかというと、健忘症だったため、いつも成績がビリであったからです。だが、彼は成長するや世界的な発明王となっているのであります。
 人は成功すれば、必ずもって生まれた才能のせいだと思われがちですが、決してそのようなものではなく、問題は、もって生まれた才能を“磨いた”かどうかの一点に帰着するのであります。まして妙法の世界において大御本尊の功徳をうけ“汝自身”が妙法の当体であるばかりでなく、同志のあたたかい指導、激励に守られながら、なおかつ、それ相応の人間革命ができないわけは断じてないと、私は主張したい。(大拍手)
 惑わずに広宣流布に身を挺して、人間革命が成就しないわけがないと固く信じて、唱題に唱題を重ねていってください。日蓮大聖人は「人身は受けがたし爪の上の土・人身は持ちがたし草の上の露、百二十まで持ちて名を・くたして死せんよりは生きて一日なりとも名をあげん事こそ大切なれ、中務三郎左衛門尉は主の御ためにも仏法の御ためにも世間の心かりけり・よかりけりと鎌倉の人人の口にうたはれ給へ」と仰せであります。
 私は“学会っ子”である皆さん方が、仏法のためにも世法のためにも、岐阜中の人々から“心根の良い人であった”“親切の人であった”“誠実の人であった”とうたわれるような一人ひとりになっていただきたいとも、心からお願いするしだいであります。
 きょうは、遠路はるばる来られた方が、たくさんいらっしゃると思いますし、会場設営等でご苦労をおかけした方々も大勢おられると思います。そうした方々には、特に厚く感謝申し上げて、私のせめてもの真心とさせていただきます。
 最後に、皆さん方のご健勝とご多幸とをお祈り申し上げ、また、きょう参加されなかった県下の会員の方々へもよろしくご伝言のほどをお願い申し上げまして、私の話を終わります。(大拍手)

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