Nichiren・Ikeda

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日蓮大聖人・池田大作

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広布への道程を展望して 大白蓮華

1971.1.1 「池田大作講演集」第3巻

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7  人材を育成し広布へ前進
 なお、こうした多角的な活動の展開にあたって、画竜点睛ともいうべきことは、人材の育成、輩出である。創価学会が創価教育学会から出発したように、その未来の姿も、次代を担う人材を育てる“教育”をもって、本義を全うするといえましょう。創価大学をはじめとする教育事業の振興は、その一環でありますが、もとより“教育”とは、学校教育のみに限るものではない。学会の真髄の理念が“人間革命”に表徴されるように、創価学会のあらゆる活動は、すべて有能にして高潔な人材を教育、育成し、社会に輩出していくことでなくてはなりません。
 創価学会が社会に開かれた宗教運動を展開しつつあるとき、社会そのものもまた、仏法を求める機運をしだいに高めつつあります。世界的にも、十九世紀を風靡した思想、哲学は、時代の急速な変転に取り残されて挫折し、科学的合理主義も、核兵器の出現、公害問題などをまねき、その権威の座は大揺れにゆれております。
 科学主義に屈従し、宗教に対して極端なまで忌避してきた日本の知識階層も、人間とは何か”ということから、宗教に着目せざるをえなくなってきたようです。
 時代は、一見、混沌としているようであります。しかし、それは単なる混沌でありません。すでに偉大な宗教の大河が流れているからです。一九七〇年代は、選択の時代ともいわれています。それは、各人の自覚の時代ということでもありましょう。人々が何を選択するか、何を自覚するか、それは歴史の審判を待つ以外にはありません。
 しかし、私は、人が鏡に向かえば、逆に鏡がその人の姿を映し出すように、御本尊に照らされて、必ずや広布の機は、いよいよ熟してくることを信じております。
 最後に、広宣流布大願成就への使命と決意を、恩師戸田城聖先生の歌によって、更にさらに深く胸に刻み、前進の糧としてまいりたい。
  妙法の 広布の旅は 遠けれど
    共に励まし 共々に征かなむ

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