Nichiren・Ikeda

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日蓮大聖人・池田大作

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第136回3月度本部部会 大言論運動の展開を

1971.3.22 「池田大作講演集」第3巻

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8  学会の前進は御金言どおり
 また松野殿後家尼御前御返事には、次のような御文があります。
 「但日蓮一人ばかり日本国に始めて是を唱へまいらする事、去ぬる建長五年の夏のころより今に二十余年の間・昼夜朝暮に南無妙法蓮華経と是を唱うる事は一人なり、念仏申す人は千万なり、予は無縁の者なり念仏の方人は有縁なり高貴なり、然れども師子の声には一切の獣・声を失ふ虎の影には犬恐る、日天東に出でぬれば万星の光は跡形もなし、法華経のなき所にこそ弥陀念仏はいみじかりしかども南無妙法蓮華経の声・出来しては師子と犬と日輪と星との光くらべのごとし、たとえば鷹と雉との・ひとしからざるがごとし、故に四衆とりどりにそねみ上下同くにくむ讒人国に充満して奸人土に多し故に劣を取りて勝をにくむ、たとえば犬は勝れたり師子をば劣れり星をば勝れ日輪をば劣るとそしるが如し・然る間邪見の悪名世上に流布し・ややもすれば讒訴し或は罵詈せられ或は刀杖の難をかふる或は度度流罪にあたる、五の巻の経文にすこしもたがはず、さればなむだ左右の眼にうかび悦び一身にあまれり」と。
 ここに述べられているように、不幸な人生を歩む人、邪悪な行動をする人はじつに多勢であり、正法正義を唱えられたのは、大聖人お一人であられた。しかも、大聖人は社会的にも認められておらず、権力となんらの結びつきももっておられなかった。それに対し「念仏の方人は有縁なり、高貴なり」とあるとおり、妙法の敵対勢力と結託し、世間からも尊敬される存在であったというのです。
 しかし、ひとたび使命にめざめた妙法の実践者がいるかぎり「師子と犬」「日輪と星」「鷹と雉」のごとく、その境涯、真実の力には歴然とした差があるとの御金言です。
 ゆえに「四衆とりどりにそねみ、上下同くにくむ」云云――まさしく学会の前進は御書どおりであることを確認し、「さればなむだ左右の眼にうかび、悦び一身にあまれり」とあるように、信心のことに関しては、いかなる苦しみをも恐れず、喜々として進んでいっていただきたい。
 最後に、四月二十八日は立宗の日である。この意義ある立宗の月がおのおのにとっても、“自分自身の立宗”を宣言した一歩前進、成長の月であられんことを念願し、私の話を終わります。

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