Nichiren・Ikeda
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日蓮大聖人・池田大作
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第1回高等部総会
広布への決意で豊かな独創性を
1968.8.8 「池田大作講演集」第1巻
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第三に『英知なくして知識は生きない。信心なくして真実の英知はない』
御書には、この点について次のように述べられております。
新池御にいわく「
有解
うげ
無信
むしん
とて法門をば解りて信心なき者は更に成仏すべからず、有信無解とて解はなくとも信心あるものは成仏すべし、皆此の経の意なり私の言にはあらずされば二の巻には「信を以て入ることを得己が智分に非ず」とて智慧第一の舎利弗も但此の経を受け持ち信心強盛にして仏になれり・己が智慧にて仏にならずと説き給へり、舎利弗だにも智慧にては仏にならず、
況
いわん
や我等衆生少分の法門を心得たりとも信心なくば仏にならんことおぼつかなし
」と。
また十八円満抄には「
貴辺年来の権宗を捨てて日蓮が弟子と成り給う真実・時国相応の智人なり総じて予が弟子等は我が如く正理を修行し給え智者・学匠の身と為りても地獄に墜ちて何の詮か有るべき
所詮
しょせん
時時念念に南無妙法蓮華経と唱うべし
」と。
知識は、好奇心さえあれば、いくらでも身につけることができます。しかし、身につけた知識を人生や社会に正しく生かすためには、英知がなければなりません。その英知の根源は何かといえば、それはただ一つ信心しかないのです。
英知とは仏のち智慧ということなのです。真実の英知は仏の智慧であり、そのうえに生かされていく知識は、最大無限に使っていくことができるのです。この原理を知っていただきたい。したがって、真実の英知の指導者、二十一世紀の指導者は、若くして妙法をたもち、広布の基盤のうえに成長を続ける高等部の諸君以外には絶対にないと、私は断言したいのであります。(大拍手)
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第四に『十代に身体を鍛えあげること』
大聖人も可延定業書という有名な御書のなかで「
日輪のごとくなる智者なれども夭死あれば生犬に劣る
」と厳しく申されております。
また四条金吾殿御返事には「
きた
鍛
はぬ・
かね
金
は・さかんなる火に入るれば
と
疾
く
と
蕩
け候、冰を
ゆ
湯
に入るがごとし、剣なんどは大火に入るれども暫くはとけず是きたへる故なり
」と。
更に崇峻天皇御書には「
蔵の財よりも身の財すぐれたり身の財より心の財第一なり
」との有名な御文があります。
十代は、身体が最も急速に成長する時期であります。十代を過ぎて二十代に入ると、やがて成長が止まり、身体が固まってしまう。鉄は熱いうちに鍛えなくてはなりません。その″熱い″時期が、十代の諸君の時代であります。健康で、たくましい身体は、人生において最大の財産であります。四十代、五十代になったとき、そのありがたみが、心からわかってくると思う。勉学に励むと同時に、しっかり身体を鍛え、色心ともに健全で、力強い人材に育ってほしいというのが、私の最大の念願なのであります。
将来、諸君が独創的才能をもち、無限の英知をもっことができたとしても、身体が健康でなかったならば、その人生は無に帰してしまいます。未来のどんな苦難にも耐えうる、深夜にわたる大闘争であろうが、幾十時間の理論闘争であろうが、怒涛を越え山をも抜くだけの身体を鍛えてもらいたいのです。
それには、十代の成育期を除いては、最適期はありません。どうか、身体を頑健にするために、あらゆる方法を考え、実践していただきたい。
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第五に『まず一か国の外国語に習熟すること』
檀越某御返事には「
御
みやづか
仕官
いを法華経とをぼしめせ、「一切世間の治生産業は皆実相と相
違背
いはい
せず」とは此れなり
」とあります。
また、曾谷入道等許御書には「
此の大法を弘通せしむるの法には必ず一代の聖教を安置し八宗の
章疏
しょうじょ
を習学すべし
」と。
更に、有名な顕仏未来記には「
月は西より出でて東を照し日は東より出でて西を照す仏法も又以て是くの如し正像には西より東に向い末法には東より西に往く
(中略)
」と。
学生にとって「御みやづかい」とは勉学のことであります。また「八宗の章疏を習学すべし」とは、化儀の広宣流布にあたって、あらゆる学問を身につけ、その学問を駆使して、万人を納得させていく大きい指導力がなくてはならないとの仰せなのであります。
まして、我々の究極の目標は、世界の広宣流布であります。その大理想達成のため、また、世界民族主義という理念のうえからいっても、外国語に習熟することは、新しい時代の新しい指導者として、必須の条件といっても過言ではない、こう訴えたいのであります。
その第一段階として、高等部員全員が、英語でもよし、フランス語、スペイン語、中国語、ロシア語でもよし、まずなにか一か国語を、習熟することを目指していただきたい。このことを私は提案したいと思いますが、いかがでしょうか。(大拍手)
なお、誤解を防ぐ意味で一つ付言しておきますが、全員が通訳になるわけではないのですから、ただ、読み、書き、話すことが、平均して日常の役に立ちうる程度にまではなっていただきたい。
諸君の活躍する舞台は、やがて世界的な規模のものになっていくでしょう。近年、交通機関やマスコミの発達で、地球は一年ごとに狭くなってきている。これに対し、生きた語学を身につけなければ、せっかく広い舞台で乱舞できるものを、自ら権利を放棄して、その舞台を狭いものにしてしまうようなものであります。
以上、五つの指針は、学生として、生活実践の場にあてはめればよいのであり、要約するならば、学問、信心、スポーツということになると思います。
ともあれ、我が高等部は、創価学会の実質的な後継者であります。諸君が成長することが、私の最大の喜びであり、希望であり、幸せであります。諸君へのバトンタッチのために、私は今までも苦難の道を開拓してきました。これからも、更に勇敢に開拓していくでありましょう。願わくは諸君が広宣流布の総仕上げを成し、学会の後継者として立派に活躍されんことを、心からお願いしたいのであります。
高等部の未来が、栄冠に輝き渡っていくことを祈りつつ、私の話を終わります。(大拍手)
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