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日蓮大聖人・池田大作

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広布の戦いは人間革命の直通 東京第二本部地区部長会

1965.4.19 「会長講演集」第13巻

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3  その折伏を源泉として、次に大事なことは何か。議員をつくることもとうぜん大事ですが、そのもう一歩手前として、重大なことは組織をつくることになるのです。
 ひとりひとりの人を折伏した。だが、私ども凡人はどうしても、ひとりであったならば、惰弱になる。ひとりよがりの信心になってしまう。これは経験上おたがいにわかることです。ともに道理の上から考えても、とうぜんな理であります。
 組織は時代の要求であります。個人のためにも、全体の目的のためにも、いっさいが、もっとも価値的に、もっとも実質的に、もっともすみやかに徹底し、達成ぎるためのものであります。
 最高の組織は何か。これは人体であります。人体の組織が破壊されれば、病気であり、死です。いま、官庁にしても、国鉄にしても、会社にしても、あらゆるいっさいの社会が、組織の運営を要求し、また組織化されております。
 仏法の和合僧ということは、別名“組織”であります。したがって、地区部長、地区担当員として、班長、班担、組長、組担、または組員の人をりっぱに一人前の大信者に仕上げる。大功徳をうけられる人間革命の指導をしきる。その最高の価値をあらしめるための組織を確立する。この目的のために皆さんは日夜、奔走してくださっている。なかには、根性曲がりや、疑い深い人や、不平不満の人や、いろいろあると思います。
 直接にその中堅とし、中核として指導の任にあたっていただいている皆さん方に対し、私もほんとうにたいへんだなと思っておりますし、よく知っております。経験もしてきております。しかし、その自分の与えられた世界で、最高度に理想的に組織をつくり、ひとりひとりを完ぺきに指導しきっていく。それが即こんどは寺院を建立する源泉になっていきますし、王仏冥合を成し遂げていく原動力にもなっております。ゆえに、そこに功徳が出ないわけがない。それ自体が大折伏であります。したがって、なにやかや細かい点までめんどうを見て、ひじょうにたいへんであるとは思いますが、いさいの戦いの源泉であり、私どもの人間革命しきっていく折伏行であり、王仏冥合の大原動力であるということを知って、しっかりがんばっていただきたいと思うのであります。(拍手)
 大聖人の仏法は久遠元初の仏法であります。久遠元初といえば、三千塵点劫の仏法、五百塵点劫の仏魔法と、天地雲泥の差があります。宇宙の存在と同時にできた法則です。別名“南無妙法蓮華経”また因果倶時の法ともいえます。なになにの宗教のほうが古い等というけれども、大聖人様の久遠元初の仏法からみるならば、これまた問題ではない。この因果の理法、すなわち妙法蓮華経は永久不変の大哲理です。
 そしてまた妙法を護持した私どもは、本因妙の仏法、即、因果倶時の生命の活動です。実存主義が新しいの、やれ共産主義が新しいの、やれ革新派がどうのといったって、少し時代が過ぎれば、もう矛盾がでてくる。不合理になるし、古くなってしまう。
 因果倶時の法は、刻々とそこから第三文明の力になり、新社会建設の力になります。随縁真如の智の原理にもとづいて、これ以上の新しい、革新のなかの革新の生命哲学は断じてないと確信し、進んでいっていただきたいのであります。
4  大聖人様ご出現の時は、法相宗、律宗、真言宗、そして当時において新興宗教といわれた念仏、禅宗など、いっさいの宗教が流布されたあとに、大聖人様の大破折が始まったのです。これは皆さん方がご存知のとおりです。
 創価学会の出現も、あらゆるいっさいの新興宗教が流布しきったあとに、大折伏の行進がなされました。いままでの既成宗教は、大聖人様が七百年前すでに根底的に打ち破っています。ゆえに殻のようなものです。
 また、いまの新興宗教も、創価学会の大破折によって、根底的にはいっさい破折しきってあります。あとは滅んでいくだけです。やれ全日宗だ、やれ新宗連だなどという連中は、自分の宗派に、なんの力もないゆえに、おたがいに団結しているようなかっこうをして、創価学会を批判している。
 だが、批判し、学会に食ってかかればかかるほど、生命力は落ち、罰の現証は明確になり、その分だけ創価学会は力をまし、伸びていくことは間違いない。大聖人様も「悪は多けれども一善にかつ事なし」と断言していらっしゃる。
 自分の宗教に確信があるならば、他の宗教と妥協すること自体、おかしいではないか。自分の宗教が純粋であると自覚するならば、他の宗教といっしょになるなど、ミソもクソもいっしょにするようなものだ。こんな不合理なことはない。
 経文に照らし、哲学のうえに照らし、現証のうえに照らして、末法万年尽未来際の衆生を救うのは、日蓮正宗創価学会、即、私どもしかいないということを、さらに確信して前進してまいろうではありませんか。(拍手)
 同じくいま北条理事長から話がありましたとおり、政党の実態は腐敗堕落そのものであり、政治の世界の戦国時代であります。困るのは民衆です。その民衆のなかには、どうにでもなれという考え方があり、民衆自体の無気力もはなはだしい。嘆かわしい時代であります。
 私どもは王仏冥合という大理想に向かって進んでおります。個人の幸福、社会の繁栄をめざしております。事実またこれは看板だけではなくして、一日一日、実証を示している。これほど尊い仕事はない。これほど偉大なる戦いはない。心ある人がいるならば、だれでも賛同するのはあたりまえです。だが、末法濁悪といわれたとおり、あまりにも利害だけの世界であってなかなか理解する人は少ない。
 だが、どうやら時は到来しました。その証拠は公明党の出現です。
 宗教界において、いっさいの邪宗教が流布し終わった時に、日蓮大聖人の仏法が流布したと同じように、自民党、社会党、共産党、民社党などの既成政党が結成され終わった時に、公明党がいちばん最後の政党として、腐敗政治の打破をめざして結成されたのです。ですから、こんどは政治の世界に私どもの代表をおくらねばならない。じゅうぶんな活躍をしてもらわねばならない。それで大聖人様のご期待にそうわけです。
 大聖人様は私どもの師匠であり、親であり、主人です。ことわざにも“かわいい子には旅をさせよ”と。よく財界人でも、有名人の家でも、二代目、三代目のむすこや子供は惰弱になり、せっかく初代がつくった財産を売ってしまったり、なくしてしまう。
5  大聖人様は七百年前に、法体の広宣流布をなさった。化儀の広宣流布だってなされないわけがないのです。だが、化儀の広宣流布は後世の弟子に託され、それを目標にして初めて一生成仏もかなう、生きがいもある、人間革命の直道の訓練にもなるとの大慈大悲であることはわかります。ですから、私どもが選挙をやる。信念をもった、哲学をもった同志を国会に送る。そうすれば、とうぜん政界の戦国時代でありますから、たいへんなこともあります。
 しかし、大聖人様のおおせの行動です。大聖人が子供を救わないわけがない。弟子を偉くさせないわけはない。そうでなかったならば、大聖人様はおかしいことになる。そんなバカなことがあるわけはありません。そこで信心でおたかいがわからなくてはいけない。自覚しなくてはいけない。こう自覚すれば因果倶時です。同じ行動でも、目が開き、喜びに燃え、ぜんぶ自分自身の偉大なる無量の財産を築いてくれる、その指導なのだと、その実践をさせているのだと、こうわかるわけです。
 私ども幹部が、このたびの戦いにも団結して、この戦いをとおして、なんでもいいからひとつ自分のものにしていっていただきたい。このいくさをとおして、一歩自分自身が前進した、成長した、ほんとうに得をした、こういえる戦いをしようではありませんか。(拍手)
 くれぐれもおからだを大事にして、明るくのびのびと指揮をとってください。きょうお会いできなかった班長さん、また班担さん、ならびに地区員の方々に、くれぐれもよろしくお伝えください。

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