Nichiren・Ikeda
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教学からみた仏法民主主義
1964.10.12 「会長講演集」第12巻
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30 国土平和論
会長 最後に、自由、平等、尊厳の、民主主義ができても、地震ばかりあったり、(笑い)洪水ばかりあったり(笑い)しては、なんにもならない。人災は、政治でもふせげる。天災は、防げない。ここに、大宗教の絶対必要性が存するわけです。
小平 大宇宙の法則に、合致せしむる、妙法の根本法が、どうしても、なくてはならない。
人間のつくった法律だけでは、どうにもならないものがありますね。
大きくいえば、天災、小さくいえば、各人各人の、宿命。
会長 妙法は、根本法、大綱法ともいえる。国法、社会の法は、網目。宇宙の根本の、一端、一端の法則を、それぞれ顕現、成文したものが、法律とならねばならない。
小平 国土平和論の御文は、有名な、
天下万民・諸乗一仏乗と成つて妙法独り繁昌せん時、万民一同に南無妙法蓮華経と唱え奉らば吹く風枝をならさず雨壤を砕かず、代は羲農の世となりて今生には不祥の災難を払ひ長生の術を得、人法共に不老不死の理顕れん時を各各御覧ぜよ現世安穏の証文疑い有る可からざる者なり
仏法流布の砌には天下静謐なり神明仰崇の界には国土豊饒なり
会長 中国古代の、理想平和社会を、お引きになっているわけです。泥棒なんかひとりもいなかった。(笑い)
小平 デンマークなども、いないそうですね。
会長 最近は、いるように聞いている。(笑い)
小平 こちらは、だんだん良くなってくるのに、模範のデンマークは、悪くなってくると…。(笑い)
会長 伏義、神農時代より、幾千万倍も、根性も悪く、機構も複雑、知識も進んでいるから、彼らの時代の、幾千万倍もの、力ある哲学と、政治とが、必要なわけです。
小平 結局、王仏冥合のカしかない。
会長 生命の尊厳・自由は五陰世間、平等は衆生世間、最後に、国土世間の安穏、安泰となるわけです。これで、初めて、新社会、大衆福祉国家、仏法民主主義が、完成されるわけです。
仏法民主主義の裏づけがあってこそ、いまの平和憲法もいかされる。世界の範となって、指導憲法といえると思う。
小平 そうでなければ、美辞麗句におわってしまいますね。
会長 せっかく勝ちとった憲法にうたう、法のもとの平等、個人の尊厳と両性の平等。また思想、良心の自由、信教、集会、結社、表現の自由、学問の自由も、永久に、生かされてくる。
小平 保守党は、改憲をねらっている。社会党は、自党の憲法を、草案してきた。共産党も、過去に、独自の憲法をもくろんで、識者の猛反対をうけた。じつにずるい。
会長 妙法流布、妙法根底に進めば、いきづまりは、決してない。われわれこそ、最高に崇高な、いき方をしているのです。
小平 公明党結成について、世間では、まだあまり、騒いでいないようですが。
会長 衆議院に、出てからでしょうね。将来は、たいへんでしょう。みな、しっかり勉強して、世界の大政治家に育っていただきたい。民衆から、信頼され、尊敬される、指導者になっていただきたい。
司会 どうもありがとうございました。