Nichiren・Ikeda

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日蓮大聖人・池田大作

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教学からみた仏法民主主義  

1964.10.12 「会長講演集」第12巻

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29  広宣流布は必ず実現する
 小平 仏の予言は、いままで、はずれたことはありませんね。
 会長 池田総理の所得倍増などは、完全にはずれた。(笑い)天気予報も、よくはずれる。(笑い)
 小平 今までの聖人賢人の予言も、当分には、当たり、跨節では、全部、まずいと思います。
 会長 凡夫と仏との根本的な違いです。いわんや、何千年先、何万年先は、到底わかるものではない。三世を通暁した、仏以外には、わかるわけがないのです。
 小平 広宣流布実現の予言書は、数多くあります。最初に
 日蓮一人はじめは南無妙法蓮華経と唱へしが、二人・三人・百人と次第に唱へつたふるなり、未来も又しかるべし、是あに地涌の義に非ずや、剰へ広宣流布の時は日本一同に南無妙法蓮華経と唱へん事は大地を的とするなるべし
 会長 現在の、学会の発展は、この証拠です。日本一同に云云とは、王仏冥合の達成のこと。いつかは、かならずできるのだから、あわてることはないのです。(笑い)だが、われわれの手でできるとは、光栄この上ないことです。
 小平 いま、われわれがやらねば、後世、誰かがかならずやる……。
 会長 そうなります。時はいまです。
 小平 諸条件からみて、そう思いますね。次に
 梵天・帝釈等の御計として日本国・一時に信ずる事あるべし、爾時我も本より信じたり信じたりと申す人こそおほくをはせずらんめとおぼえ候について。
 会長 梵天・帝釈とは、御仏意。二往は指導階層および、主権在民のゆえに、民衆ともいえるでしょう。再往は、妙法受持の権力者。結局、公明党の議員となる。「一時に信ずることあるべし」とは、化儀の広宣流布。二十年を目標に、全力を尽くして、頑張るべきです。あとは、御仏意におまかせすればよい。
 小平 「我も本より信じたり」のところは、再建、建設当時は、要領よく、弱く逃げていた。だが、いざ広宣流布となると、はじめから信心していたような顔をする(笑い)その時に、後悔するなと。(笑い)
 会長 そうです。今日でも、同じようなことは、いえます。最初に、参院選に三名落ちた時退転した人がいた。いま後悔して、もどって来ている。(笑い)新聞で批判された。すぐ退転してしまう。あとで、後悔しないでもらいたいですね。(笑い)
 小平 そういう人は、どこへいってもつかいものにならない。(笑い)次に法華経の大白法の日本国並びに一閻浮提に広宣流布せん事も疑うべからざるか
 会長 法華経の大目法は、三大秘法の大御本尊は、日本国の広布のみでなく、全世界にかならず広宣流布するという予言書です。すでに、海外にも、数万世帯の学会人がいる。りっばに、成長して、もらいたいです。
 小平 そうですね。南米。北米に本部ができ、ヨーロッパ東南アジアにもできた。豪州にも、支部が誕生したことは、世界広布の序幕が、おとされたことになりますね。
 会長 キリスト教さえ、全世界の過半数まで流布した。共産主義もおなじ。大白法が流布されないわけがない。広まっていくと、学会は宗教で、世界を征服するのではないかとか、日本だけのときは、選挙のためにやるのではないか(笑い)とか、いろいろと、批判してくる。広まらぬ宗教は、努力してないのか、すでに力がないのか、民衆から捨てられているのか、よくよく考えるべきです。(笑い)男が、やきもちなんかやいて、なんの、指導者といえますか。
 小平 選挙もおなじですね。宗教独裁、一党独裁をねらっているとか、(笑い)まったく、子供のようですね。いままで、自分達が、保守独裁、万年野党をしていながら、(笑い)学会の大行進にうろたえた姿は、満都千万です。(笑い)
 会長 騙る平家、久しからずが、学会によって、決定されてきた。どこの政党だって、第一党になりたいのは、あたりまえではないですか。(笑い)また、学会人が多数になってきた。するとあわれな根性曲りは、多数のカをかりて布教しているなどと、(笑い)批判している。これこそ民衆の力であり、声であり、民主主義ではないか。
 小平 まだまだ、広布実現の御書はたくさんあります。
 日蓮が法華経を信じ始めしは日本国には一たい・一微塵のごとし、法華経を二人・三人・十人・百千万億人・唱え伝うるほどならば妙覚の須弥山ともなり大涅槃の大海ともなるべし
 国土乱れて後に上行等の聖人出現し本門の三つの法門之を建立し一四天・四海一同に妙法蓮華経の広宣流布疑い無からん者か
 月は西より出でて東を照し日は東より出でて西を照す仏法も又以て是くの如し正像には西より東に向い末法には東より西に往く
 大事には小瑞なし、大悪をこれば大善きたる、すでに大謗法・国にあり大正法必ずひろまるべし
 戒壇とは王法仏法に冥じ仏法王法に合して王臣一同に本門の三秘密の法を持ちて有徳王・覚徳比丘の其の乃往を末法濁悪の未来に移さん時勅宣並に御教書を申し下して霊山浄土に似たらん最勝の地を尋ねて戒壇を建立す可き者か時を待つ可きのみ事の戒法と申すは是なり、三国並に一閻浮提の人・懺悔滅罪の戒法のみならず大梵天王・帝釈等も来下してふみ給うべき戒壇なり
 日本・乃至漢土・月氏・一閻浮提に人ごとに有智無智をきらはず一同に他事をすてて南無妙法蓮華経と唱うべし
 天竺国をば月氏国と申すは仏の出現し給うべき名なり、扶桑国ふそうこくをば日本国と申すあに聖人出で給わざらむ、月は西より東に向へり月氏の仏法の東へ流るべき相なり、日は東より出づ日本の仏法の月氏へかへるべき瑞相なり、月は光あきらかならず在世は但八年なり、日は光明・月にまされり五五百歳の長き闇を照すべき瑞相なり
 会長 すでに上潮です、学会は。いかなるものが、抗しても、時代の潮流に反する、むだな努力になりますね。
30  国土平和論
 会長 最後に、自由、平等、尊厳の、民主主義ができても、地震ばかりあったり、(笑い)洪水ばかりあったり(笑い)しては、なんにもならない。人災は、政治でもふせげる。天災は、防げない。ここに、大宗教の絶対必要性が存するわけです。
 小平 大宇宙の法則に、合致せしむる、妙法の根本法が、どうしても、なくてはならない。
 人間のつくった法律だけでは、どうにもならないものがありますね。
 大きくいえば、天災、小さくいえば、各人各人の、宿命。
 会長 妙法は、根本法、大綱法ともいえる。国法、社会の法は、網目。宇宙の根本の、一端、一端の法則を、それぞれ顕現、成文したものが、法律とならねばならない。
 小平 国土平和論の御文は、有名な、
 天下万民・諸乗一仏乗と成つて妙法独り繁昌せん時、万民一同に南無妙法蓮華経と唱え奉らば吹く風枝をならさず雨つちくれを砕かず、代は羲農の世となりて今生には不祥の災難を払ひ長生の術を得、人法共に不老不死の理顕れん時を各各御覧ぜよ現世安穏の証文疑い有る可からざる者なり
 仏法流布のみぎりには天下静謐なり神明仰崇ぎょうその界には国土豊饒ぶにょうなり
 会長 中国古代の、理想平和社会を、お引きになっているわけです。泥棒なんかひとりもいなかった。(笑い)
 小平 デンマークなども、いないそうですね。
 会長 最近は、いるように聞いている。(笑い)
 小平 こちらは、だんだん良くなってくるのに、模範のデンマークは、悪くなってくると…。(笑い)
 会長 伏義、神農時代より、幾千万倍も、根性も悪く、機構も複雑、知識も進んでいるから、彼らの時代の、幾千万倍もの、力ある哲学と、政治とが、必要なわけです。
 小平 結局、王仏冥合のカしかない。
 会長 生命の尊厳・自由は五陰世間、平等は衆生世間、最後に、国土世間の安穏、安泰となるわけです。これで、初めて、新社会、大衆福祉国家、仏法民主主義が、完成されるわけです。
 仏法民主主義の裏づけがあってこそ、いまの平和憲法もいかされる。世界の範となって、指導憲法といえると思う。
 小平 そうでなければ、美辞麗句におわってしまいますね。
 会長 せっかく勝ちとった憲法にうたう、法のもとの平等、個人の尊厳と両性の平等。また思想、良心の自由、信教、集会、結社、表現の自由、学問の自由も、永久に、生かされてくる。
 小平 保守党は、改憲をねらっている。社会党は、自党の憲法を、草案してきた。共産党も、過去に、独自の憲法をもくろんで、識者の猛反対をうけた。じつにずるい。
 会長 妙法流布、妙法根底に進めば、いきづまりは、決してない。われわれこそ、最高に崇高な、いき方をしているのです。
 小平 公明党結成について、世間では、まだあまり、騒いでいないようですが。
 会長 衆議院に、出てからでしょうね。将来は、たいへんでしょう。みな、しっかり勉強して、世界の大政治家に育っていただきたい。民衆から、信頼され、尊敬される、指導者になっていただきたい。
 司会 どうもありがとうございました。

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