Nichiren・Ikeda
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日蓮大聖人・池田大作
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三、文化の進化と人的資源
「21世紀への警鐘」アウレリオ・ペッチェイ(池田大作全集第4巻)
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池田
コンピューターは自然を数字化する思考の象徴的存在といえるでしょう。現代の高度技術社会においては、コンピューターのめざましい発達と普及によってわれわれの生活が計り知れない恩恵を受けていることは、認めなければならないと思います。しかし、同時に、それが人間社会から人間らしさを奪い、あるいは人間らしさの発揮される場を縮めていることも認めなければなりません。とくに核ミサイルの発射基地等にコンピューターが大幅に使用されていることは、ちょっとした誤りで人類を絶滅におとしいれるかもしれない危険性を秘めているだけに、根本的な検討がなされるべきでしょう。
もちろん、人間も誤りが多い存在です。だからこそ、一人の人間にすべての決定権が握られているような体制は望ましくありませんし、多くの人間の判断によって誤りをチェックし、防ぐことのできる体制が必要です。コンピューターは計算や記憶の面ではすぐれていますが、倫理的判断、価値判断、感情などが入り込む分野では、大きな誤りを犯す危険性があります。私は、コンピューターと人間の知性の特色を明確に見極め、その開発と両者の活用の領域を、とくにコンピューターの限界を明らかにすべきであると思います。こうして、人間の知性の“自然”、さらには生命自体の“自然”を大切にするところにこそ、環境としての自然と人間との、真の調和も確立されていくことと信じます。
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