Nichiren・Ikeda
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日蓮大聖人・池田大作
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五、国連と真の平和
「21世紀への警鐘」アウレリオ・ペッチェイ(池田大作全集第4巻)
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文化とは耕すことであり、馴致することです。三毒を野放しにし、その横暴に脅えているのは非文化的な状態です。英知と慈悲の心を強くしてこそ、これら三つの毒を馴致し耕地化して、これを賢明に抑制していけるのです。それは野生の馬や野牛を飼いならして労働力として活用し、火を使いこなして文化を生み、毒を変じて薬とするようなものです。
人類は、これまで外なる世界を耕し、物質やエネルギー、生き物を馴致することには努力し、成功を収めてもきましたが、自らの心の内なる野生については、放置してきたといって過言ではありません。もちろん、倫理・道徳は、その部分的試みではありましたが、それだけでは、心の深層にある巨大な力に対してはあまりに無力です。
平和のためになされた軍縮の努力も、所詮はこの最も大切な鍵を忘れていたところに、失敗の原因があったといえます。それゆえにこそ、私は「心と精神の文化的状態」の創出のため、仏法の教えを世界の人びとに伝え、めざめさせるべく全力を注いでいるのです。
注1 訳註 キメラ=ギリシャ神話の、ライオンの頭・ヤギの体・ヘビの尾をもち、火を吐くという怪獣。
注2 著者注 『二十一世紀への対話』(前出)。
注3 訳註 カフカ的=カフカ的とは“空想的な”“夢物語的な”“因果律を無視した”の意。カフカ地政学は、ナチスの拡張論の基礎理論であった。
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