Nichiren・Ikeda

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日蓮大聖人・池田大作

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「大震災十年に祈る」  

2005.1.18 随筆 人間世紀の光2(池田大作全集第136巻)

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5  過日、聖教新聞に紹介されていたが、震災後の都市復興のシンボル「HAT神戸」(神戸東部の新都心)で、まちづくり協議会委員長を務める友がいる。仮設住宅で、葛の籠作りに出あい、全国コンクールで最優秀賞を勝ち取られた友もいる。お二人は、震災の時、六十歳を越えていた。自宅も全壊し、これまで築き上げてきた一切を失われた方々である。
 やはり自宅が全壊しながら、看護師として震災当時の尊き救助活動にあたった友は、昨年の中越地震の救援活動にも駆けつけておられる。
 「すぐれた人間の大きな特徴は、不幸や苦しいでき事に対して不屈であることだ」(津守建二『ベートーヴェンの言葉』朝日新聞社)とは、音楽の英雄ベートーベンの信条であった。
 「妙とは蘇生の義」との法理のままに、わが同志の勝利劇は、枚挙にいとまがない。兵庫の皆様は、歴史に残る蘇生の戦いを示し抜いてくださった。
 「わざはひも転じて幸となるべし
 我らに絶望は断じてない。日蓮仏法の信仰は、永遠の希望の光源であるからだ。
 常勝関西の皆様は、この希望の大哲理を、厳然と証明してくださった。今も、世界の被災地の人びとが、「神戸を見よ!」「兵庫に続け!」「関西の如く!」と勇気づけられている。
 神戸の天地を幾たびとなく踏みしめたインドの大詩人ダゴールは論じている。
 「道徳的な世界に達した人は、圧しつぶすほどの苦難に襲われても、悪意にみちた迫害に遭遇しても、超人と思われるような辛抱強さを示すのである」(『サーダナ』美田稔訳、『タゴール著作集』8所収、第三文明社)
 正義の中の正義に生きゆく我らは、いかなる苦難があろうとも、断固として勝つ!
 勇気凛々と、いよいよ創価の難攻不落の大連帯を、完璧に築き上げ、前へ前へと進みゆく時は、今だ!

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