Nichiren・Ikeda

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日蓮大聖人・池田大作

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ソクラテスが戦ったもの  

2004.10.3 随筆 人間世紀の光2(池田大作全集第136巻)

前後
4  ソクラテスは、常に「対話」を貫く信念を叫んだ。
 「わたしは、たとえ何度殺されねばならないようなことになっても、これ以外のことはしないだろう」(前掲『ソクラテスの弁明』)
 そして彼は、自身を陥れようとした連中に向かって、こう予告していた。
 「諸君よ、諸君はわたしの死を決定したが、そのわたしの死後、まもなく諸君に懲罰が下されるだろう」(同前)
 わが弟子による正義の復讐が必ずなされるというのだ。
 その通り、一人の若き弟子が激怒し、仇討ちに立ち上がった。プラトンである。彼は、師匠が命を賭して守り抜いた哲学の道を究め、生涯かけて師匠の正義を宣揚せんと誓った。いな、その誓願通りに、師を陥れたデマを跡形もなく粉砕していったのだ!
 その後の歴史は、ソクラテスを、偉大な「人類の教師」と仰ぎ見るに至っている。
 真実は勝った。正義は勝った。師弟は勝ったのだ。
 私も、御書に示された「讒言による難」に、断固として勝ってきた。
 作られた「月刊ペン事件」など、陥れんがための一切のデマの陰謀に、完全勝利した。
 「断じて恐れてはならない。いよいよ強く進んでいくならば、必ず正邪がはっきりする」(御書一四五五ページ、通解)
 この御聖訓の通りに戦い、そして晴れ晴れと勝ったことを、大聖人も喜んでくださっていることと確信する。
 「立派な善き人が、男でも女でも、幸福であるし、反対に、不正で邪悪な者は不幸である」(プラトン『ゴルギアス』加来彰俊訳、岩波文庫)――このソクラテスの信念は即、弟子プラトンの叫びであったにちがいない。
 ソクラテスに、プラトンがいたように、牧口先生には、戸田先生がいた。戸田先生には、私がいた。そして今、私には、新しき弟子の歴史を創りゆく、幾百万の正義の青年がいる!
 私は、無上の幸福者だ。
 わが弟子よ!
 若き後継の青年諸君よ!
 創価の正義の旗は、堂々と諸君に託したい。
 君たちよ!
 二十一世紀の大舞台で、正義を師子吼し抜いて、勝ちまくってくれ給え!

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