Nichiren・Ikeda
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日蓮大聖人・池田大作
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水滸の誓い
小説「人間革命」7-8巻 (池田大作全集第147巻)
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水滸会にまつわる話を、ことごとく集めて記述するとしたら、何巻もの書物になるだろう。振り返ってみれば、戸田の言説は、すべて遺言の響きをもっていた。彼は、未来にわたる広宣流布の道程を、政治、経済、教育、芸術等の各方面にわたって語り、この長遠にして未聞の宗教革命の遂行を、選ばれた青年たちに託したといってよい。
戸田は、あらゆる分野に、仏法の人間主義の精神を脈動させ、よりよき社会の建設に一身を捧げる革命児としての青年たちを、手塩にかけて陶冶しつつ、せっせと育て上げていったのである。
四十三人の署名で第一期を発足した宣誓後の水滸会は、順次に拡大されて第三期に進み、百二十人にまで達し、一九五六年(昭和三十一年)五月をもって、ひとまず終わっている。
この間、約三年の歳月に、『水滸伝』から始まったテキストは、『三国志』『モンテ・クリスト伯』『風と波と』『ロビンソン・クルーソー』『
風霜
ふうそう
』『隊長ブーリバ』『九十三年』などに移り、これらを教材にしながら、戸田は、胸中の構想を語って尽きなかった。
わずか三年の、厳しくも楽しい薫陶であった。だが、この間に、広宣流布の軌道は明確に、着実に敷設されつつあったのである。
これらの青年は、その後、創価学会の中枢として、また、政界、経済界、教育界、芸術界、その他、社会の第一線で、存分に力を発揮していくことになるのである。
青年たちの多くは、話の面白さに紛れて、このことに気づかなかったが、山本伸一は、わが生命の奥に、広宣流布への軌道を敷く思いの三年であった。
戸田の亡き後も、伸一を中心に、第四期から第五期まで、水滸会は続行され、一期から合わせると、六百四十七人の人びとを育成し、送り出していくこととなるが、それは後日の話である。
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