Nichiren・Ikeda

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日蓮大聖人・池田大作

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神奈川の大精神 戦いを起こせ! 歴史を創れ!

2002.1.15 随筆 新・人間革命5 (池田大作全集第133巻)

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7  ”新しき決意で、新しき戦いを起こせ!”
 箱根で、この決断をした時、私の胸には、師である戸田先生のお顔が浮かんでいた。
 先生が、歴史的な「原水爆禁止宣言」を師子吼なされたのは、こと神奈川の、横浜・三ツ沢の陸上競技場である。皆様ご存じの通りだ。それは、人類の生存の権利を奪う魔性に対する、仏法の人間主義を掲げての戦闘開始宣言であられた。
 さらに、鎌倉で、末法の言論戦を開始された、若き日蓮大聖人の御姿が臨ばれてならなかった。
 蓮祖は、御自身の大法戦について、御書に仰せである。
 「経文に任せて権実二教のいくさを起し(中略)今に至るまで軍やむ事なし
 「日蓮其の身にあひあたりて大兵を・をこして二十余年なり、日蓮一度もしりぞく心なし
 私は、強く、強く思った。
 「戦いを起とす」──この一点に、日蓮仏法の精髄が脈動していることを。
 仏の生命とは、勇気を奮って、来る年も来る年も、元初の決意をもって、厳然と戦い勝ちゆく法理であることを。
 それは何よりも、自分自身の惰性、油断、臆病などの、内なる魔を破る戦いだ。
 さらにマンネリ化した古い発想、人びとを縛る固定観念などを打破しゆく戦いだ。
 戦いがあるから、人は自己の建設と、境涯を開くことができる。そこに、限りなく広げられた幸福の大海原が待っているのだ。
 戦いがなければ、よどんだ水が腐るように、自分で自分の成長を止めてしまう。この世に生きた歴史も残せず、暗い無意味在一生で、後悔して屍をさらすだけだ。
 ゆえに、どとまでも、月々日々、汝自身の戦いを起こし続けよ! その戦いに勝ち切っていくなかに、広布と人生の栄光があることを、日蓮仏法は教えてくれたのだ。
 「戦いを起こせ! 歴史を創れ!」──これが神奈川の大精神だ。神奈川の合言葉だ。
 戦おうではないか!
 南米解放の父ボリバルは、力強く叫んだ。
 「信念を持って戦う民衆は、最後に勝つ」と。

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