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日蓮大聖人・池田大作

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3 家族――その人間愛を世界に広げて  

「カリブの太陽」シンティオ・ヴィティエール(池田大作全集第110巻)

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16  “女性の時代”へ――桜梅桃李の理想
 ヴィティエール その点を際立たせているマルティ自身の言葉を引いてみましょう。
 「男性に備わっている能力のいくつかが、女性に欠けているのではなく、女性の繊細で、感受性豊かな本性は、より困難で卓越した務めに差し向けられる役割をもっているのです」
 より重大な影響をおよぼす女性たちの役割と価値が人類に認識され、脚光を浴びるその日、「教養があり高潔な女性がその愛情を持って仕事に取り組むときのみ、それは無敵となる」
 「思考というものは、女性たちがそれに親しむようになってこそ確かなものになる」
 「女性は、直感で真実を見抜き、真実を予知する」
 池田 いずれも深い洞察に裏打ちされた珠玉のような言葉ですね。
 ヴィティエール ええ。こうしたマルティが浮き彫りにした女性的・母性的精神の特質(献身、愛情、用心深さ、庇護)が理解されたとき――そのときこそ人類の歴史は“女性の時代”へ確かな一歩を踏み出し始めることでしょう。
 池田 仏法では、「桜梅桃李の己己の当体を改めずして」と説き、桜は桜らしく、梅は梅らしく、そして桃は桃らしく咲き誇っていくのが理想であるとして、多様性をきわめて尊重しています。
 あれになろう、これになろうと外形のみの華美の世界に目をうつろわせるのではなく、まず自分らしい内面の美しさを磨き上げる――まさにマルティの志向するところと呼応しています。

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