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日蓮大聖人・池田大作

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創立75周年幹部特別研修会(1) 平和は創るもの正義を師子吼せよ!

2005.8.12 スピーチ(2005.8〜)(池田大作全集第99巻)

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3  宗教者ならば「世界を改善する」努力を
 現在、私は、アメリカの宗教研究の第一人者である、ハーバード大学教授のハービー・コックス博士と、対談集の発刊に向けて準備を進めている。(=『二十一世紀の平和と宗教を語る』と題し、二〇〇八年八月に潮出版社から発刊)
 コックス教授は、かつて、アメリカ公民権運動の指導者マーチン・ルーサー・キング博士とともに戦った人権の闘士である。
 今回、教授より、「人類が直面する課題に、宗教は、いかなる英知の光を当てることができるか」「社会における宗教・精神界の役割は、どうあるべきか」などについて、ぜひ語り合いたいとのことで、対談を開始する運びとなった。対談では、キング博士との思い出をはじめ、現代世界における「宗教間・文明間の対話」、「平和」と「核」の問題など、さまざまな角度から、論じ合っていく予定である。
 コックス教授は、宗教が社会の改革に果たす役割に、大きな期待を寄せられている。宗教が政治に参加することの意義について、教授は、こう述べておられた。
 「宗教者が、全体主義や国家主義の社会において政治に参加するのは、危険なことです。むしろ、外に身を置いて、それに反対すべきでしょう。しかし、民主主義の社会にあっては、宗教者が政治に参加しないほうが、危険であります。政治への参加は、宗教者としての責務なのです」
 コックス教授は、かつて私に、キング博士の思い出とともに、創価学会への期待を次のように語っておられた。
 「キングは宗教者でしたが、その信仰は個人の内面にとどまるものではなかった。内面から発して、『世界を改善する』努力を重ねたのです。『正義の社会』『平和の社会』、そして『各人種が互いに調和しあえる社会』――ここに彼の目標がありました」
 「創価学会が根幹としている仏法の思想は、キングがそのために生き、そのために死んだ『理想』と、軌を一にしています」
 現実に、人間を変え、社会を変え、世界をよりよく変えていく。そこに宗教の魂がある。
 幾多の哲人が目指した理想を、われらが今、実現しているのである。

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