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日蓮大聖人・池田大作

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東京・大田最高協議会 大田よ、「師子王の心」で立て

2000.9.24 スピーチ(1999.10〜)(池田大作全集第91巻)

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8  団結の力で勝て
 ここで御聖訓を拝したい。有名な池上兄弟の弟(兵衛志殿)へのお手紙である。
 「何よりも尊く不思議なことは、お兄さんの大夫志殿とあなたの仲のことであり、まことに不思議に思っております。つねの例では、世が末になれば、聖人とか賢人とかいわれる人も、皆、いなくなり、ただ『讒言で人を陥れようとする人間』や『言葉巧みにへつらう人間』、『表面は和やかだが、陰にまわって人を陥れる人間』『理を曲げて我意を通す人間』ばかりが、国中に充満するようになると経文に書かれています」(御書1095㌻、通解)
 その末法の世の乱れが極まったのが、現代である。だからこそ、創価学会のような、あまりにも麗しい人間の和楽の世界は妬まれるのである。
 さらに、こう続けて仰せである。
 「たとえば、水が少なくなれば池が騒がしく、風が吹くと大海の面が静かではないようなものです。こうした末法の代になると、干ばつや疫病が起こり、大雨大風が吹き重なり、そのため、心の広い人も狭くなり、求道心ある人も邪見の者となってしまうのだと書かれています。それゆえに、他人とのことはさておいて、父母、夫婦、兄弟等までが相争い、その姿は、ちょうど猟師と鹿と、猫と鼠と、鷹と雉とが争うようなものであると経文に見えます」(同㌻)
 今の世相も、まったく、その通りである。
 「かの極楽寺良観等の天魔の法師たちが、あなたの父親の左衛門大夫康光殿をだまして、あなた方兄弟二人をなき者にしようとしましたが、あなたのお心が賢明で、日蓮が諫めたことを用いられたがゆえに、あたかも二つの輪が車をたすけ、二本の足が人を担うように、また二つの羽で鳥が飛ぶように、日月が輝いて一切衆生を助けるように、兄弟二人のお力によって、父親を法華経の信心につかせることができたのです。このお計らいは、ひとえに貴殿の信心によるものです」(同㌻)
9  大田創価学会も、この「団結」の力で、勝ち進んでいただきたい。
 「また、真実の経の理によれば、時代が末法となり、仏法が非常に乱れたときには、大聖人(仏)が必ず世に出現されるとあります。たとえば、松は霜が降りてのちも枯れないので木の王といわれ、菊はほかの草が枯れたのちにも、なお花を咲かせるので仙草といわれるのと同じです。世の中が平穏なときには、だれが賢人であるか分からない。世の中が乱れているときにこそ、聖人と愚人はあきらかになるのです。気の毒にも、平左衛門尉殿や相模守殿が、日蓮の言うことをさえ用いておられたならば、先年の蒙古国からの使者の首を、よもや斬ることはなかったでしょう。今になって後悔しておられることと思います」(同㌻)
 蒙古といえば、今やモンゴルにもSGIの人間主義の連帯は広がっている。
 この世界広宣流布の一つの原点の地が、大田なのである。
10  青年は「ほめて」伸ばせ
 青年を育て、後輩を伸ばしていただきたい。それには「ほめる」ことだ。たとえ小さな前進でも鋭敏にとらえ、称賛してあげれば、張り合いが生まれる。
 上意下達の時代ではない。同じ目線で、ともに人生を語り、仏法を語っていく。よき刺激を与え、ビジョンを示し、希望を贈っていく。そこに人材は育つ。勝利の道は開かれる。
 人ではない。自分が変わることだ。真剣な祈りで人間革命していくことだ。
 地域のため、世界のため、広布のために何を残したか。そこに人間の真価が光る。晴れ晴れと自分自身の勝利の歴史をつくっていただきたい。
 求道心熱き大田たれ! 行動第一の大田たれ! と申し上げ、記念のスピーチとさせていただく。
 (東京・信濃文化センター)

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