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日蓮大聖人・池田大作

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昭和二十六年(四月)  

「若き日の日記・上」(池田大作全集第36巻)

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12  四月二十七日(金) 晴
 生涯、初めて、執行吏の様子を見る。法律の厳しさ、否、弱者の悲惨さをまざまざと見せつけられる。可哀想でならぬ。―――これが、現実か。社会の複雑さ、厳しさを、少々知って来た感じ。今まであまりにも、清純のみで、唯、理想主義であったことを知感せり。
 学会の前進、次第に高まれり。吾が地区も頑張らねばならぬ。折伏精神と、組織の確立を根本原因とせねばならない。ともあれ、自分が頑張ることだ。自分が責任を持つことだ。
 一日中風が吹く。
 夜、『土田杏村全集』を少々読む。
 「佐渡御書」に日く、
 悪王の正法を破るに邪法の僧等が方人をなして智者を失はん時は師子王の如くなる心をもてる者必ず仏になるべし例せば日蓮が如し、云云。
 就寝―――二時過ぎ。
13  四月二十八日(土) 曇
 一日中、暑い暑い風が吹く。
 何となく、身体調子悪し。空虚な一日であった。
 T建設組合の総会、午前中有り。
 夜、鶴見のS宅の座談会に出席。新人来たらず。活気なし。
 日蓮御房は師匠にておはせども余にこはし我等はやはらかに法華経を弘むべしと云んは螢火が日月をわらひ蟻塚が華山を下し井江が河海をあなづり烏鵠が鷺鳳をわらふなるべし、云云。(佐渡御書)
 読書。
 三時過ぎ、就寝。
14  四月二十九日(日) 雨
 十時まで休む。疲れた身体に、疲れが、あとからあとから出て来るようだった。ここ数年間の疲労の蓄積か―――。
 N氏、B氏来宅。強く議論する。
 久方ぶりに、バーバーにゆく。帰り、浴場にゆく。一日中、蒸し暑い日であった。身体具合全く良からず。
 吾が地区の前進のため、なつかしの馬込地区W氏宅を訪問。W氏留守にて、二時間の無駄足をしてしまう。淋しく、粛々と帰る。
 来月五日夜は、M宅に折伏にゆこう。先生、必ず吾が地区も前進させますから、お許し下さい。
 読書。
 就寝、二時過ぎる。

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