Nichiren・Ikeda

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日蓮大聖人・池田大作

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愛国心と文化の融合  

「第三の虹の橋」アナトーリ・A・ログノフ(池田大作全集第7巻)

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7  わが国には「真の友は不幸の時にわかる」という諺があります。日本語にも同じような意味の諺があると思います。それは必ずあると思います。なぜなら、日本人は不幸とは何か、互助とは何かをよく知っているからです。それをあなたがた日本人に教えたのは、作家や学者ではなく、地震とか火災とか津波との戦いでした。
 だれが人々に未来への確信をいだかせ、人々に愛国心と国際主義の調和した精神を教えることができるでしょうか。現実に悲劇が起こった時、日本人は孤立化するようなことはありません。必ず他の国民が日本人の救援にやってきます。それはまったく明らかなことです。諸国民はわが地球の一部である主権国日本の運命に無関心たり得ないのです。それは、世界文化の不可分の一部分である日本独特の文化の運命に、そして世界共同体の不可分の一部である日本国民の運命に、他のどの国民たりといえども無関心たり得ないのと同様です。なぜといって、世界――それは船であり、私たちのすべてはその乗員だからです。私たちは、勤勉な働き手としての日本人をよく知っています。すでに長年にわたって私が描いている日本人像は、労働の汗のシンボルとしてのハチマキ姿をした農民や労働者です。雑誌の質問が広範な住民、生活苦と戦うことに慣れた日本人の一般民衆に向けられたものであるとすれば、彼らは「われわれはなお自分を守る――これは日本語では《がんばろう》というそうですが――。そしてわれわれの民族や文化が滅びたり、子孫が未来をなくしたりすることを許さない」と答えるでしょう。

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