Nichiren・Ikeda

Search & Study

日蓮大聖人・池田大作

検索 & 研究 ver.9

宗教の正統性を決めるもの  

「社会と宗教」ブライアン・ウィルソン(池田大作全集第6巻)

前後
9  (注1)アタナシウス派
 アタナシウス(二九五年ごろ―三七三年)は初期キリスト教の教父。アリウス説に反対し、教会の正統的信仰を確立、その独立と権威のために努力した。「アタナシウス信条」がある。
 (注2)アリウス派
 アリウスはアレクサンドリアの司祭で、古代キリスト教の異端者とされる。キリストは唯一絶対の神によって造られたとしてキリストの神性を否定し、破門された。アタナシウス派と論争したが、その説は三二五年、ニカイア公会議で弾劾された。
 (注3)“啓示”
 カトリックでは天啓。神が自己を人間に直接的に認識させること。啓示によって伝えられるものには、人間の認識できる真理もしくは神の絶対の証明により認識が容易になるような真理もあるが、人間の悟性を超えた宗教的真理の場合もあるとされる。
 (注4)アルミニウス主義者
 宗教改革者カルヴァンの神学に反対した十七世紀オランダの神学者ヤコブ・アルミニウス(一五六〇年―一六〇九年)の教説に立った一派。アルミニウスはカルヴァンの二重予定説、すなわち、すべての人間はすでに救いか滅びかに定められており、その運命を変えるあらゆる可能性は閉ざされているとの説を否定し、これを大幅に修正。神の救いは特定の一部の人間にではなく全人類に向けられ、これを拒むのは人間の自由意志によるとした。この教説はメソジスト運動の創始者ジョン・ウェズリーに強い影響を与えた。

1
9