Nichiren・Ikeda
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第16回青年部総会
栄光の年めざし勇躍前進
1967.11.19 「池田大作全集」第3巻
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14 ここで御書の御金言をもって諸君の使命を述べておきたい。法華初心成仏抄にいわく「法華経を以て国土を祈らば上一人より下万民に至るまで悉く悦び栄へ給うべき鎮護国家の大白法なり」と。
あらゆる人々が「悉く悦び栄へ給う」とは個人の幸福の実現であり、それがそのまま社会の繁栄となります。「鎮護国家」とは社会の繁栄、国家の安泰を意味し、それは即あらゆる人々の幸福につながっていく。このように個人の幸福と社会の繁栄を一致させていく究極の大白法は法華経であり、法華経をもって国土を祈る以外には恒久平和は絶対にないとの仰せなのであります。ここの「法華経」とは末法の法華経たる三大秘法の御本尊であり、日本国の安泰、興隆、世界平和、人類の幸福も、詮ずるところ広宣流布によって初めて成就することができるとの御聖訓なのであります。
秋元御書にいわく「結句は此の国他国より責められ自国どし打ちして此の国変じて無間地獄と成るべし、日蓮・此の大なる失を兼て見し故に与同罪の失を脱れんが為め仏の呵責を思う故に知恩・報恩の為め国の恩を報ぜんと思いて国主並に一切衆生に告げ知らしめしなり」と。
いま、この御文のとおりに、日本民族、世界人類を無間地獄の苦より救わんとして厳然と一人立ち、目に見えぬ魔軍と戦っているのが日蓮正宗創価学会なのであります。(拍手)現実に、核兵器の出現とその高度な発達は、平和か滅亡かの二者択一を人類に迫るものであり、今日、そして未来にわたって、これが世界の最重要課題となっております。私どもは一歩も退くことはできません。絶対に負けるわけにもいきません。私たちが退くことは真実の平和が退くことであり、私どもが敗北することは幸福の敗北であり、人類の善意と英知の敗北であります。私どもは、若き清らかな胸に仏弟子の誇りをもって、知恩・報恩の道を知る人間として、法のため社会のため人類のためにさらに団結を固めて勇往邁進してまいろうではありませんか。
15 最後に、ホイットマンの「君に」と題する詩の一節を諸君に贈って私の話をしめくくります。
私は凡てを棄て、来って君の頌歌を作ろう。
誰も君を理解しないが私は君を理解する。
誰も君を公平に取り扱わない。
君もまた君自身を公平に取り扱わなかった、
誰しも君に不完全を見出すが、
私ばかりは君の中に不完全を見出さない。
誰しも君を従属させるが、私ばかりは君が従属することを決して承知しない者である、
私ばかりは君の上に主人も所有者も優者も君自身の中に本来持っている以上のものを置かぬ者である。
おお、私はつい今まで緩慢でありであった、
私は疾うに君にまっしぐらに行くべきであった。
私は君のことだけ饒舌って居ればよかったのだ、
私は君以外に何も歌うべきでなかった。
どうか来年の総会まで体を大切に元気で活躍し、一人一人がいちだんと立派に成長されんことを祈って、私の講演とさせていただきます。(拍手)