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日蓮大聖人・池田大作

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第86回臨時本部幹部会 自信もち更に前進

1967.4.16 「池田大作全集」第3巻

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1  大変ご苦労さまでございました。皆さん方も、ずいぶん疲れたでしょう。私も精神的に応援してきまして疲れましたから、座談的に、懇談的に、話をさせていただきます。きょうは、どうか早く帰宅して、ゆっくりと一家だんらんをしていただければ、私はいちばんうれしいと思います。選挙のことが続きましたから、二、三日お互いにゆっくり休みませんか……。(笑い)そして、心機一転して、また次の戦いに進みましょう。(拍手)
2  最初に都知事選の結果について申し上げますと、政策一本で、立派に都政を訴え、いちばん正しい福祉政策を、都民のために訴えての戦いであったわけですから、少しも悔いる必要はなく、自信をもって進んでよいと思います。(拍手)得票は、六十万一千票です。公明党で分析していたのは六十万三千票ですから、若干足りないですけれども、組織防衛はほぼ成功したといえます。
 一つには、わが公明党の候補は、名前をほとんど知られておりませんでした。その立ち場で、本当によく戦って、ここまで組織防衛ができれば、最大の成績であります。これが、もし公明党が中立で、公明党の支持票が、革新にとられ保守にとられ、支離滅裂にされてしまったなら、あとの戦いが大変です。第二には、都知事選、都議会補欠選も、がんばったことは事実ですが、むしろ、後半戦では区議選に全力を注いだ。第三には、衆議院にも、先日、やっと二十五人当選したばかりで、新しい若い政党です。そこで、一般の都民の心理状態としては、まだ公明党は早い。衆議院は応援したけれども、今回の都知事選は、革新か保守かの二大決戦で、どちらかに入れたいという大勢の流れであったと思うのです。第四には、全国で統一地方選があって、東京の多数の幹部が地方のほうへ応援に行っていた。したがって、いつもの総力戦からみれば、ある程度その集中度が散漫になっていたということも考えられます。以上、四つの点から、六十万票にとどまったわけですが、しかし、結論的には、第三政党として、第三位は間違いないわけですから……。(笑い)自信をもって、次の目標を目指して前進したいと考えます。(拍手)
3  東京で保守党が負けたことは大きな事件です。日本の前途にとって、非常に大きな転換期となった。また、革新は勝ったが、それは公明党が独自の候補を立てたからです。中道政治の立ち場からいうならば、保守が勝った、革新が勝ったということよりも、ただ、日本の国がよくなってもらいたい。本当に都民のために都政が行なわれ、一千万都民が幸せになってもらいたい。これが私の願いであります。(拍手)したがって、新都知事も、一生懸命、全都民のために働いてもらいたいのであります。しかし、都議会では、公明党のキャスチングボートのウエートが増しております。新都知事が、立派な都政を行なうよう、それを監視しきり、リードしていく力は、公明党の手中にあることを知っていただきたいのであります。(拍手)
 私どもの目標は、十年先、二十年先、三十年先を目指しての戦いであります。決してあせることはありません。千里の道も一歩より、大海の水も一滴よりです。全学会員の方々はもちろんのこと、全都民、全民衆から本当に期待をかけられ、尊敬され、信頼されるように実践していく戦いであります。七年前からみれば、天地雲泥の差の前進であり成長です。同じように、これから七年先、十年先、二十年先を確信して、一歩一歩、広宣流布の旅路に進んでいきたいと、私は考えております。
4  また、日本も転換期にきております。保守党の二十年にわたる都政も、このへんで新しい転換が必要であると考えられます。保守党も、いままでの勝ち戦におごりたかぶっていた態度を少しは反省するでしょう。また、革新党のほうも、まだ十分力があるわけでもない。今度は多数の人から、その行政を監視されるわけです。ともあれ、保守、革新の真ん中を進んでいく私どもの存在、意義、また、日本におけるウエートが、今回の都知事選によって、数段も高まったことは間違いありません。そして、時代は大きく、私どもの存在を要求せざるをえなくなってきたことだけは、断言しておきたいのであります。(拍手)
 今回の地方統一選挙で、学会員には違反が皆無に等しかったことは、非常に誇りあることです。勝ったところも、負けたところも同じく、特に負けたところに対しては、大いに激励していただきたい。誰の責任でもありません。これは党の責任ですから、皆さん方は、少しでも責任に苦しんでおってはいけない。その必要はありません。三十日の幹部会には、また元気でお会いしましょう。少しぐらい落選したからといって、落胆してはいけません。皆が元気で集まればいいのです。
5  私は、皆さん方一人一人が福運をもち、喜々として磐石なる生活の確立をしていってくださればいいのです。あとは、広宣流布は、時が決していきます。そのぐらいのおおらかな気持ちで、進んでいっていただきたいのであります。ひとつには、戦いは、時の運です。いま勝ったからといっても、永久に勝つとはかぎらない。また、負けたからといって、永久に負けるものではない。必ず、そういう勝ったり負けたりの戦いがあって、初めて本当の大基盤ができあがるのだし、大政治家ができあがるのです。そしてまた、真実の人間革命を成就し、人間が完成されることも道理であります。
 長い長い、子孫末代までのことを考え、元気に、逞しく、また私と共に前進してください。(拍手)

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