Nichiren・Ikeda

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日蓮大聖人・池田大作

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北海道三総合合同大B長会 全民衆救済の戦い

1966.11.23 「池田大作全集」第3巻

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3  第二番目の方針は「各人が折伏していこう」ということです。いくら政治の分野で花々しい活動をしても、それだけでは広宣流布を目指す戦いは行き詰まります。折伏は末法における仏道修行の根本なのです。「摂受・折伏時によるべし」との御金言がありますが、末法という時には折伏を行ずるしかありません。その折伏の推進も、座談会をとおして明るく楽しく行なっていきたい。“幹部になると忙しくて折伏をしている暇がない。そのため折伏をする人はいつも決まっていまう”という考えではなく“みんなで楽しく折伏をしていこうではないか”という伸びのびとした気持ちになっていかなくてはなりません。
 “参議院議員になったから折伏はできない。大幹部になったから折伏はする必要がない”という考えは誤りであります。折伏は必要なのです。ただ目標達成のために折伏をするのではありません。折伏は楽しいものです。聞法下種、発心下種ともに折伏でありますから、相手の人が入信すると否とにかかわらず折伏をしてあげることが大切です。和気あいあいたる折伏の実践が続くかぎり創価学会は発展します。それにより、広宣流布は一歩近づき、公明党がそれだけ進展することも明らかです。(拍手)もしこの折伏が止まったならば、どんなに花々しい文化活動をしようが政治活動をしようが、もはや行き詰まりです。そのことは私がいちばんよく知っております。
 皆さん方のご協力により創価学会も大発展しましたが、大聖人のご遺命は化儀の広宣流布達成であり、折伏行は一生涯、仏道修行の第一義として励みなさいと指導されています。いつもニコニコと笑顔をたたえて活動しようではありませんか。創価学会で最も折伏してきたのは私です。昭和三十一年、大阪の参院選では、一支部で一か月、一万一千百十一世帯を折伏したのです。創価学会は折伏の団体であります。議員になって折伏しなくなったら最後は必ず寂しい思いをします。そのことも御書を拝すれば明瞭であります。
 方針の三番目は、いつも申し上げているとおり「人材の育成」です。なにしろ王仏冥合実現のためには十万人ぐらいの大幹部が必要なのです。公明党も衆議院へ進出すれば議員一人に秘書二人が必要となります。また、創価高等学校や中学校や大学の設立も予定されております。聖教新聞の新年号には、大学のあらあらの設計図も発表される予定になっておりますが、この教員、職員も大変な数になるでしょう。民音も、さらに発展するでしょう。潮出版社も建て物を必要としています。さらに創価学会の組織も、支部数だけで、ここ一、二年のうちに四千支部にもなるでしょう。こう考えただけでも、どれほど多くの人材が必要がおわかりになると思います。
 創価学会は人材の城を築いています。したがって、皆さん方は後輩のなかからどしどし人材を見つけていただきたいし、育ててもいただきたい。自分に力がないために、後輩が伸びようとすると、ヤキモチをやいてそれを押しつぶそうとする。(笑い)それではいけません。人材を輩出していくこと自体が折伏であり、尊いことなのです。世間では「もう創価学会は頭打ちである。曲がり角にきた」などといっておりますが、このことはもう十年ぐらい前から聞いております。(笑い)そういうときに、また組織を拡大すれば、選挙で勝つ以上に世間は驚くでしょう。その用意と決意を私はしております。
 どうか、一生成仏のために御本尊にお仕えし、共に戦って霊鷲山へ帰る決意で進んでいただきたい。(大拍手)私は皆さん方の体のことや生活のことを心配しております。自分自身に負けることなく、強い信心、強盛な祈りでリズムある日常生活をして、毎日、福運を積みきっていってください。そして「本当に幸せな一家になった」「後顧の憂いはなにもない」といえる一人一人になっていただきたい。そのような家庭を築いていかれることを、私は心から念願いたします。(拍手)
4  これが、一切の出発であり、また結論であります。御本尊を持って信心を貫けば、誰人たりともそうなれるのです。学会活動を避けて、つかの間の喜びを味わったとしても、その人の前途は知れています。それは退転していった人の実態を見れば明らかです。三日間でも退転してみると(笑い)本当に寂しくなります。学会活動をなまけると空虚なことはよくおわかりでしょう。御本尊につながった私たちの生活であることを、一人一人がわかっていただきたいのです。
 なお、同志、後輩はお互いに暖かく親切に接してください。決して相手に冷たい感じを与えるようなことがあってはいけません。創価学会の人は皆やさしく親切である、どの幹部と接しても自分は満足である、といわれるような指導者になっていただきたいと思うのです。おのおの凡夫の身ですから、いろいろ大変な場合もあるでしょうが、その点は互いによく理解しあって進んでいただきたい。組織の乱れから、後輩がいやな気持ちをいだいたり、寂しい気持ちになって、戦う意欲をなくしてしまうようなことは絶対厳禁です。
 また活動終了後は、できるだけ早く休み朝は早く起きて、家庭生活はいつもきちんとしながら、社会の人々に対しては、包容力豊かに、納得のできる話をしてあげなければならない。雄弁をもって接していきなさい。雄弁とは、決して口数多く話すことではなくして、目的を達成することです。くやしいときは柔和忍辱の衣を着て、その瞬間が自分の宿命転換の時と心得てがんばってもらいたいのです。
 人間対人間の社会のなかで、仏法の勝負は決まるのです。信心のことで悪口をいわれれば、自分の過去世からの罪は消えます。悪口をいった人が罪を消してくれるのです。これは、どうすることもできない仏法の原理なのです。したがって、自分自身の宿命打開がなるかならないかという問題も、人間対人間の社会のなかで決まることであり、その意味において、選挙も社会の中での戦いでありますから、これによって大きい自分自身の福運を積むことになるのです。
 どうか人柄のいい人になっていただきたい。人柄がよいということは、学会の内部においても、外部においても「一切の法は皆是れ仏法」ですから同じなのです。皆さん方も幹部となられたのですから、常識豊かに、自分らしく戦いをしていきなさい。常識豊かということは、なにも信心が弱いということではないのです。皆さん方は地涌の菩薩です。どのような働きであっても、信心が強盛であれば地涌の菩薩の働きになるのです。社会活動からいえば、信心を根本とした自分らしい生き方がいちばん正しいのです。
 皆さん方のご健闘とご健康をお祈りしまして私の話といたします。(拍手)

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