Nichiren・Ikeda

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日蓮大聖人・池田大作

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第67回本部幹部会 題目第一で進もう

1965.11.27 「池田大作全集」第3巻

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3  次に個人指導の徹底。大聖人の御書は、ほとんど全部が個人指導です。牧口門下生が、いまでも燦然と輝く存在でいることは、牧口初代会長のもとで個人指導をうけ、さらに戸田前会長のもとで個人指導をうけてきたまものであります。同じく、また後輩に対しては個人指導しきって、自分自身を建設し通してきたからであります。信心は一対一の生命のふれあいが大切なのです。組員の人々がなんで悩んでいるかを真剣に考え、それを解決してあげようという責任感、慈愛が必要です。また幹部の人々は、どのように指導すれば、後輩が安心して信心できるかを親身になって考えていただきたい。やはり一対一で、兄弟のような、姉妹のような、親子のような気持ちでふれあって指導してこそ、初めて後輩の悩みを解決していけると思います。
 遠くにいる支部員には、なかなか徹底できない場合、会えない場合があります。そのときの指導は手紙でもいい、ハガキでもいい。ある場合には、電話で指導できる場合もあります。ただし勤務時間中に電話で指導したり、指導を求めたりすることは、お互いの迷惑になりますからそれは慎むべきであります。いずれにしても、今日までの創価学会の磐石なこの強さは、個人指導と個人指導のギアが、がっちりかみ合ってきたがゆえにできあがったのです。
 往々にして大きい会合が多く、また非常に幹部が多繁になってきたために、講演して帰ればいい、または支部総会、地区総会等で話をしてくればいいと、うわべだけ動いて帰ってくるような場合があります。それも大事です。総別の二義からみて、総じては幹部会等で全員に対して大綱を誤りなく話すべきです。しかし、別しては、自分の責任ある範囲においては、支部員の生活問題、ならびに後輩の人たちのいろいろな問題を、最大限に全部、把握しきっていかなければ、本当の指導者とはいえないのであります。
 不特定多数に対した場合、口ではいくらでもうまくいえます。また義務を果たせます。だがそれだけならば、講談師か落語家を連れてきたほうがいい。(笑い)本当に忙しいときでも、相手が悩んでいるのを見たならば、その人をどういうふうにめんどうをみてあげようかと、心の底からそう思う人が偉く尊いのです。そう私は思っております。また、私もせめてその気持ちで進んできておりますし、進んでもいきます。皆さんも同じ気持ちでお願いいたします。(拍手)
 第三番目の座談会の徹底。これも牧口初代会長以来の伝統であります。微塵積って泰山を成ずが如くその座談会の累積によって今日の学会の体制ができあがったのであります。どうか、来年からもう一度、これを実践しきっていただきたいと思います。すなわち幹部自らが率先して座談会に出席しなければいけない。なんでも幹部から実践することです。また幹部の家で座談会を開くことを提案いたします。もとは全部、最高幹部の家で座談会を開いたものです。いまは、だんだん班長さんや組長さんのお宅へいってあげたほうが親切だと思って、そこだけを会場にしていく傾向になった。しかし、私はそうではないと思います。やはり地区部長のさんのお宅、支部長さんの家、理事の家などで座談会を開くことが正しいと思います。
 また、大事なことは座談会へ行った人の情熱、確信です。中心者の知恵が大事です。そうすれば座談会が楽しくなるわけです。行った人に確信がない、おもしろくない。たとえば五重の相対、三重秘伝、日蓮正宗と創価学会などと、いつも同じことばかりくりかえしているのでは魅力を失って、座談会にくる人がいやになってしまう。ですから、中心者は知恵を働かせていただきたい。随縁真如の智をもって、楽しく明るい座談会を開いていこうではありませんか。どのように指導して、この人を一人前の信心に立たせるか、どのように救いきっていくか、理解させきっていくかという確信と知恵とをもって、もう一回、生き生きと充実した座談会を行っていきましょう。
 日本国中で、地味ではあるが、座談会というギアさえしっかりと回っていれば、デモ行進などはやらなくても、すんでしまうのです。(笑い)衆議院だ、参議院だ、教学だといっても、また学会を認識させる言論戦だといっても、全部、座談会のなかで推進されてしまうのです。座談会こそ仏道修行の道場であり、座談会のなかに一切が含まれてしまうのであります。この活動こそ学会活動の縮図ですから、ほかにこと新しくなにか活動しなくてはならないということは、なくなるわけなのです。地道でありますが、この座談会は立派にやりきっていきたい。
 本当は私が座談会へ行きたいのです。ただ私が行きますと、大勢の人があとについてきて、おまわりさんにデモと間違えられてしまう。(笑い)行ったところ行ったところ、全部、床がこわれてしまって、そのたびに私が弁償するのは大変です。(笑い)ですから、その点はご理解をいただきたい。(笑い、拍手)もしか私が会長でもやめて、支部長でも地区部長にでもなったら行きます。(笑い)そのときは日本一、世界一の支部にし、地区にします。でもこれは、来世の問題らしい。
 では、どうか十二月は事故をおこさないように、教学の試験等がありますけれど、しっかりがんばってください。また地方からこられた方は、これで今年はお目にかかれませんもので、よい年をお迎えになっていただきたいと思います。なお十二月、月は指導の月とすることを付け加えておきます。

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