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長野の各部合同研修会 遠大を志に生きる不過の人に

1986.8.18 「広布と人生を語る」第10巻

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3  また、彼の努力の陰に、夫人のなみなみならぬ内助の功があった。なにごとにおいても夫人の一念が大切である。夫人の心が弱ければ、主人の前進もむずかしくなる。雨宮夫人は夫とともに、夫の理想を自身のものとして、目的に向かってけなげに頑張りぬいた。また、もしも自分たちの代で実現しなかったならば、次の人に託してでも成し遂げたいとの決意であったようだ。このことは、私どもの広布と信心の歩みにも通じる大切な精神であると思う。
 荒廃した大地に植林をし、開墾をして、豊かな大地としていくことは、たしかに難事業である。それ以上にむずかしく、重要なのが、人材をつくり、成長させていくことである。学会は、この人材育成に全力をあげてきた。人材育成があってこそ、今日の学会の大発展があったといってよい。
 開墾事業にあたって、雨宮敬次郎は「遠大の志望、永久の心掛けより起ったのでなくては駄目だ」との言葉を残している。
 私どもの広宣流布の運動もまた同様である。戸田先生は「二百年単位で考えよ」とよくいわれていた。そうした遠大なる志と先見なくして、目先の小事に紛動されていては、偉大なる作業はできないものだ。
 また、雨宮の事に処する精神は「一度決すれば頑として動かず、其の処信に従って勇猛邁進する」であった。
 一度、自分がこうと決めたならば、だれがなんと言おうと信念を貫き通す。この”不退転の決心””勇猛邁進の精神”が大事なのである。この青年の決心が、日本のみならず世界的にも有名となり、緑したたる詩情豊かな軽井沢をつくりあげる淵源となったわけである。
 どうか、広布の若きリーダーであり、後継の人材である皆さまは、こうした彼の生き方を通して、何かを感じとっていただければと思う。

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