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日蓮大聖人・池田大作

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創刊三十五周年記念「聖教文化賞」授賞式… 広布の歴史刻む黄金の日記

1986.4.17 「広布と人生を語る」第8巻

前後
5  植村直己氏は、北米の最高峰であるマッキンリーに厳冬下、単独登頂に成功するが、残念にも消息を絶った。彼にとっては大きな”冒険”と”信念”の道の登頂であったが、われわれは、無量にして深き「九識心王真如の都」つまり「仏界」という生命の奥底への信心の歩みを進めているのである。それは全人類のために、末法万年尽未来際にわたる妙法の大道即聖道を歩み、「広布の金剛の山」を登攀する歩みである。そして、新しき世界の歴史をつづり、遠を開きながらの前進なのである。この人類未踏の広
 宣流布という法戦への登頂が、われわれの使命なのである。
 植村氏にとって、究極は、自分一人との戦いであった。われわれは、三類の強敵、三障四魔等と戦いつつ、全世界、全人類を、成仏すなわち幸せへと導いていくのである。この尊い”広布”と”信心” への雄々しき戦いに対して、三世の諸仏もかならずや称讃されることと思うし、大聖人も御照覧のことと思う。どうか、広宣流布への信心、学会精神、そして”聖教魂”を忘れないでいただきたい。
6  なにごとにも目的とするゴールがある。たとえば、どんなに途中まで頑張ったとしても、到達する前に道を離れ、退してしまったとしたら、栄光のゴールインという満足感を味わうことはできない。
 植村氏は、ともかく、自分が決めた自分の道を、だれが何と言おうとも、自分自身で歩み、走り、踏破していくところに最高の満足があり、喜びがあるとの人生観であったようだ。すなわち、自分で決めた道である以上、一歩も退くことなく、何があろうとも、最後の最後まで歩みきっていく。人生において、そのときの満足感にまさるものは何もない、との信念の叫びであったと思う。
 ましてわれわれの、妙法を根本とした人生の道は、無量無辺の満足と歓喜の歩みである。ゆえに、どうか皆さま方は生涯、強き自己の信念の歩みを最後のゴールまで持続し、貫いていっていただきたい。

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