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青年部代表幹部懇談会 使命の道を凛々しい信心で

1982.12.26 「広布と人生を語る」第4巻

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1  本年は、青年部のおおいなる活動によって、かつてない広布の上げ潮を築き、凱歌の歴史を刻むことができた。来年も今年以上に、自分自身のために、広宣流布のために力を発揮し、勝利の道を歩んでいただきたい。
2  組織は、”両刃の剣”のようなものだ。自身の一念のおき方、信心のあり方で、一人の人間としての成長にも、敗北にも通じていくことを忘れてはいけない。
 われわれの広布の組織は、御本尊への信仰と人間を原点とすることを、活動の出発点とし、また帰着点としている。ゆえに、友や後輩のために悩み、苦しんでの使命感と責任感に貫かれた活動は、一生成仏への自身の「我」を拡大し、時とともに成長の年輪を確実に刻んでいくことができるのである。
 反対に、組織の論理のみに流され、権威的となり、自分に力があると錯覚し、増上慢になってしまう場合がある。こうなれば、いつしか自身が破滅の人生へと導かれてしまう。大勝利の自分をつくりあげることができるか、逆にまったく惨めな自分となって人生を終えるか、この両者があることを知らねばならない。
3  組織活動をとおし、勝利を飾りゆける自分をつくりあげることが大事である。人々から反感をもたれるような幹部にけっしてなってはならない。
 そうした姿の例は、諸君よりもよく知っておられることであろう。
 ともあれ、信心の向上に、組織活動は不可欠である。一人ならば自由かもしれない。しかし、いかなる世界にあっても、それぞれの人生の真実の向上のためには、相互の錬磨が必要である。なかんずく、広布への信心のためには、絶対に組織活動が必要となっていく。
 しかし、そこに信仰の根本源泉たる勤行・唱題を忘れ、謙虚に自分を見つめることを忘れていくときに、真実の組織活動の価値は、信心の衰退とともに崩れ去っていくものだ。
4  私も三十五年間の信心をとおして、多くの人の姿を見てきた。そこには立派に成長し、使命の道をたくましく進んでいる人もいる。しかし、なかには、堕落し、退転し、多くの人々に迷惑をかけながら、自業自得の姿を示している人もいる。
 その敗北の人生への原因をみると、男性の場合、一般世間でもいわれているが、「金」と「酒」と「女性関係」の乱れにあるように思う。ほとんどの退転者は、この三つの理由からおきているといっても過言ではない。
 金銭にけじめのない人は信用されなくなる。金銭で人々に迷惑をかけるようになったときは、すでに幹部の資格はまったくない。
 さらに、生活に清らかなけじめのある人は多くの人から尊敬される。いわゆる地道な、誠実な生活姿勢が、指導者としてもっとも重要な要件である。次代の指導者になっていく諸君は、公私のけじめを明確にし、長い人生行路にあって、人々から信頼を得ていくためにも、これらの点を十分に注意されたい。
 学会内にあっても、社会にあっても、この道理は同じであることを、生涯にわたって忘れてはならない。
5  次に女子部の方々にも一言申し上げておきたい。女子部員の場合は、恋愛そして結婚で信心がうすらいでしまう場合がある。
 私どもはプライバシーについてはけっしてうんぬんするものではないが、生涯にわたる信心の目的と、永遠にわたる生命の課題を自覚するならば、いよいよ信心に励み、広布に励んでいく一念がなくてはならない。
 華やかな結婚のみを夢見て、もっと重大な、人間としての土台をつくりゆくことを忘れないでほしい。
 因果の法理は、あまりにも厳しい。いまは幸福であっても、生涯、その幸福が崩れないとの保証はできない。その一生涯の厳たる保証は、信心の一点にある。
 先輩の女子部のリーダーは、悠々と、全女子部の”姉の存在”であっていただきたい。栄光の人生の仕上げの道は、生涯どう貫いたかで決まることを忘れてはいけない。
6  「明年は戦後の総決算の年である」とある人がいっていた。
 そういえば、そうかもしれない。私どもも、明年の一年を、偉大なる光を放ちゆくダイヤモンドのごとき成長と建設の節としていきたいものだ。
 諸君の活躍と健闘を心から願って、一言あいさつとしたい。

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