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第6回各部代表懇親会 魅力あるリーダーと育て

1978.3.28 「広布第二章の指針」第13巻

前後
1  なんといっても大事なものは人材である。人材がいるところは盤石であるし、その発展には永続性がある。人材が成長できないところは衰微の一途をたどらざるをえない。
 そのためには、指導者に魅力がなくてはならない。ここでいう魅力とは人をひきつける力である。福運ある生命である。大衆をリードできるバイタリティーである。人情の機微を知り、納得を与えきれる知恵と行為である。
2  一国の興亡も福運があるかないかで決まる。いかなる団体もまた同じである。その福運と威光勢力をいやまして拡大していくものが妙法であり、信心である。
 ゆえに燃えあがる信心が重要であるとともに、真の広布の指導者は激動の時代を的確に把握し、明確なる手を打ちながら推進していくのでなくてはならない。
3  合唱運動の意義
 各県からの要請によって、これからも合唱祭や音楽祭、文化祭が順次開催されることになった。このことに関して昨夜、声楽家である幹部が次のようなことを語っていた。
 ――先日、ある国の牧師が布教のために来日した。十人ほどの牧師たちは見事な合唱を通して布教していた。未入信の私の友人もその合唱に感動し、「あの合唱のなかにキリストの理念を感ずる。信仰を感ずる。いや、文化を感じたものである」といっていた――と。
 そこでその幹部も、仏法の話とともに、すでに学会でも十数年前から、仏法を基調とした平和と文化運動の理念を、音楽祭や合唱祭等を通して昇華してきた事実を語ってあげたという。
 またこの声楽家である幹部は、今後とも正法を基調とした平和と文化の興隆に全力をあげていくべきである、これが広宣流布を全世界に開いていく一つの大きな要因であり、原動力となることは絶対に間違いないと語っていた。
 私も、これまでも同じ理念に立って、平和文化運動の発展のために全力をそそいできたつもりである。これからもその決心である。
 教学も大事である。指導も大事である。しかし、それらをつつみながら昇華させ、大衆に”妙法の響き””生命の音律”を訴える一つの手段としての音楽、合唱等の運動が要請されることは論をまたない。
 化儀の広宣流布の土台のうえには、さらに新しい発展の構築と確立をめざさなければならない。諸君もこうした点を深くわきまえて推進していただきたい。
4  先日、山梨文化祭に招かれた。立派な文化祭であった。この文化祭が終わったあと御僧侶と懇談する機会があった。そのさい、談たまたま葬儀に関する問題に及んだ。
 結論するに、人々にとって葬儀はまことに大切な儀式である。とくに、伝統、しきたりを重んずる地域においては、内外の人々に重要な波動をもたらすものといってよい。
 最大に協力しあい、また応援もし、御僧侶の導師をいただき盛大に読経、唱題しながら、懇ろに故人の追善回向をしていっていただきたい。その真心の行為が、多くのまわりの人々に多大なる感銘を与え、認識を深めていくのである。
 私はこうしたことを御僧侶と語りあいながら、まことにそのとおりだ、そうすることが地域の広宣流布の深く強いクサビともなることを、改めて痛感したしだいである。幹部諸兄は、この点をとくに留意願いたい。
5  われわれは、自身の信条は崩してはならないが、われわれはどこまでも人々を理解し、包容していかなければならない。
 人々が心から安心し、また信頼しきって協調できるようにしていけなければ、真の指導者とはいえないし、また永続性の基盤は樹立できないことを銘記されたい。
 経済、生活等、広布を伸展させていくためへのあらゆる力を持ち、現実の大地を掘っていく、一つひとつの地道な作業を責任をもって遂行していかなければ、事実のうえの発展も推進もないのである。今後も広布のために、なにやかやとご努力とご辛労をわずらわせるかと思うが、よろしく願いたい。
 最後に諸君の、ますますの成長と強固な信念ある広宣流布の指揮をお願いして、本日の指導とさせていただく。

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