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第216回10月度本部幹部会 広宣流布一筋に悠々と邁進

1977.10.25 「広布第二章の指針」第11巻

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5  一九九〇年めざし万代の基礎を
 ここで、来年およびそれ以後のことを、若干申し上げておきたいと思います。
 来年の三月十六日は「広布の記念式典」から二十周年であります。これは、恩師が広宣流布の後事を一切、私どもに託された思い出深い日であります。いまや、恩師の遺言の偉業は、皆さん方のお力によって、ことごとく遂行いたしましたが、それをさらに推進し、拡大し、万代までの基礎をこれからも深くつくっておく決心でございます。
 四月二日は、恩師戸田前会長の二十一回忌法要を行います。私は、これは最大の報恩の赤誠を尽くして盛大に実施したいと考えております。
 十月十二日には、大御本尊建立第七百年の佳節を迎えます。それにつけても思うことは、日蓮大聖人が戒壇の大御本尊をご建立あそばされて以来七百年の今日、これほど多くの日蓮大聖人の門下が広宣流布、そして令法久住に喜々として活躍している姿を、御本仏はどんなにか嘉せられていることかと深く信ずるのであります。
 また、昭和五十五年(1980年)の二月十一日は、戸田前会長の生誕八十年、十月二日は、私が海外に第一歩を踏み出してから満二十年の日であります。十一月十八日は、創価学会創立五十周年の日であります。
 ゆえに、明五十三年から五十五年にいたるこの三年問は、あらゆる意味で創価学会半世紀の仕上げともいうべき時期であり、学会総体の基盤をつくる重要な年であります。
 さらに、昭和五十六年(一九八一年)の十月十日から十五日までの六日間、日蓮大聖人の第七百遠忌が行われます。本年四月、日達上人猊下から、私に対し、その委員長のご要請が、ございまして、九月三日に正式に慶讃委員会が発足いたしました。宗門、そして学会にあっても世紀に残る儀式を展開したいと決心しておりますが、よろしくお願い申し上げます。(大拍手)
 日本に仏法が伝来して七百年、末法御本仏の日蓮大聖人のご聖誕があられた。また、聖滅七百年を、私たちは眼前にしております。
 いまにして思えば、日蓮大聖人の尊きご生涯、そしてお振る舞いのすべてが、滅後の日蓮門下への遺言であると考えられます。なかんずく日興上人のご遺誠である「未だ広宣流布せざる間は身命を捨て随力弘通を致す可き事」との仰せは、師弟不二のうえから、そのまま日蓮大聖人の御遺言であると拝されるのであります。ゆえに、私たちは、聖滅七百年の日を、赫々たる太陽の仏法が、人類にいちだんと脈動していく新しい門出の日としたいと考えますが、皆さん、いかがでしょうか。(大拍手)
 次に、将来のことを申し上げれば、これまでつねづね申し上げてきましたように、一九九〇年を合言葉に進んでいきたいのであります。この年、四月は戸田前会長の三十三回忌法要が行われ、十一月に学会創立六十周年を迎えます。このあたりが、創価学会の広宣流布の一つの大きい山であると考えていただきたい。
 第三代会長の任務として、私は、宗門ならびに創価学会の万代までの基礎を打ち立て、永遠たらしめゆく使命と責任があるのでございます。皆さん方も、どうかこれからも、その点のご賢察とご支援をお願いします。
 したがって、現在にみられるさざ波など眼中にありません。ともかく学会は学会らしく、日蓮大聖人の仏法を正しく実践する団体として、わが道を正々堂々と進んでいきたいと思いますが、いかがでしようか。(大拍手)
6  大難に”師子王の心”もて
 最後に、有名な「聖人御難事」の一節を拝したい。
 「各各師子王の心を取り出して・いかに人をどすともをづる事なかれ、師子王は百獣にをぢず・師子の子・又かくのごとし、彼等は野干のほうるなり日蓮が一門は師子の吼るなり、故最明寺殿の日蓮をゆるししと此の殿の許ししは禍なかりけるを人のざんげん讒言と知りて許ししなり、今はいかに人申すとも聞きほどかずしては人のざんげんは用い給うべからず
 この御文に「今はいかに人申すとも、聞きほどかずしては人のざんげんは用い給うべからず」とありますように、讒言というものに惑わされてはならないのであります。大聖人の佐渡流罪も、議言に端を発していることは御文のとおりであります。
 同じように、仏法流布に邁進しゆく私どもの前途にも、それを阻もうとする動きは、すべて内外の讒言から起きているといってよい。讒言は内部破壊の根本原因であり、もっとも卑劣な、もっとも醜悪な人間の心のあらわれなのであります。
 しかし、この一節の、ことく、私たちは師子王の心を取りいだして「彼等は野干のほうるなり。日蓮が一門は師子の吼るなり」との大確信をもって、一切の非難、中傷を大きい心でつつみながら、悠々たる境涯で進んでいかなければならないと思うのであります。
 ともあれ私たちは、永遠に興隆しゆく前進のために、改善すべきことは潔く改善し、反省すべき点は反省し、また整備すべきことは整備しながら、二十一世紀に向かって広宣流布一筋に湛進しゆくことを誓いあっていきたいと思うのであります。
 皆さん方のご多幸を心よりお祈りして、私の話といたします。(大拍手)

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