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日蓮大聖人・池田大作

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金舞会館開館記念勤行会 御本尊には無量の功力

1977.3.1 「広布第二章の指針」第10巻

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4  御本尊直結の信仰
 御本尊の「分身散体の義」という原理について、一つの実話をとおして申し上げておきたい。これは、ある書にも引用されていることだが、都に”大仏”が造立されたとき、時の為政者に対し、こう訴えがあったという。大仏をつくったのは、実際は、鋳物師ではないか。鋳物師がつくったものが、なにゆえに信仰の対象になりうるのか――と。
 厳しくみていけば、多くの他宗の本尊は、彫刻にせよ、絵にせよ、同じ類となってしまう。そこには当然、その本尊をつくった鋳物師等の生命が反映しているといわなければならない。
 当宗において、代々の猊下が御本尊をおしたためになるのは、分身散体の義にもとづいているのであり、どの御本尊も、その功徳無量の力用に変わりはない。大聖人が御図顕された御本尊と等しいのである。あとは、信心の厚薄によって、おのおのの信力、行力を、いかに仏力、法力として顕現させるかである。
 われわれと御本尊とのあいだには、中間は、なにも必要としない。この御本尊に直結した信仰に、御本尊の無量の功徳をうけていける直道があることを確信していただきたい。
 真の幸福世界を築く信仰実践の正しい軌道というものは、けっしてはるか彼方にある架空的なものをいうのではない。実践の原点は、どこまでも自己自身であり、家庭であり、そして同志との交流のなかにある。したがって皆さん方は、同志と接し、激励しあい、触発しあうことによって、自らの生命の福運が大きく開けゆくことを深く確信するとともに、
 そこにこそ御本仏の命が脈打ってくることを忘れてはならない。
 最後に、本日開館した金舞会館の語義について、生老病死の原理にあてはめて一言するならば、金舞の”金”とは、わが人生を最高に価値創造し、荘厳しゆくとの意義を含むものであり、そして”舞”とは行動しゆくことである。
 どうか、皆さん方は、金舞の行動を貫き、さまざまな困難を悠々と克服しゆく、栄光にみちあふれた人生を送っていただきたいことを念願申し上げて、意義ある開館式の祝福の言葉としたい。(要旨)

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