Nichiren・Ikeda

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日蓮大聖人・池田大作

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第三東京男子部勤行会 人間革命こそ時代の主潮

1977.2.21 「広布第二章の指針」第9巻

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6  自己に挑戦し、成長
 日々の信仰活動にあっては、良き先華に進んで指導を求め、また訓練を受けきっていく求道第一の丈夫であってほしい。求道なき人生は墜落であり、空転であるからだ。
 かつて、ある物語を読んだことを思い出す。それは明治時代において一級の指導者となった人物の青年時代を描いたものであった。
 青年時代、その指導者は酒に酔い、一人の市夫から厳しい戒めを受ける。最初は大ゲンカとなったが、車夫から「日本の国を救うのは、君たち青年ではないか」との真心を込めた叱咤激励に、青年も心から反省し発奮する。「この人は自分の父親に代わって叱ってくれているんだ。よし偉くなり、社会のために尽くす人間になるぞ!」と。こうしてその青年は、悪夢からさめ、社会貢献の大道を進むという物証なのである。
 この物語は諸君にも深い示唆を与えよう。時には先輩から厳しく指導されることもあるだろう。しかし、それは全部、自分のためを思って訓練してくれている兄友と受け止め、自己成長への善知識としていっていただきたい。
7  日々の勤行の実践については、諸君も真剣に自己に挑戦しながら臨んでいることと思う。苦しい時もあろうが、五座三座の勤行だけは、自分自身の一生を飾る基礎となり、根本土壌であるから、粘り強くあせらず挑戦してほしい。この実践を繰り返すうちに、ゆうゆうたる人間革命の境涯に入っていけるのである。
 「仏法は体、世間は影」と御書にも説かれているが、この「体」とは、五座三座の勤行とも拝せよう。勤行を根本とする姿勢が、生活、社会を変革しゆく根源のリズムとなっていく――この確たる充実感を、諸君は今後の人生により深く体験し、光り輝く人間革命の当体となっていただきたい。
 今日の世界的な創価学会を築いたのは、諸君の父母であり、いまは亡き多くの先輩同志であった。諸君に望みたいことは、先師、恩師とともに、そうした広布の諸先輩がいわれなき批判と中傷の嵐を越え、いかなる苦難にも微動だにせず、前進してきた信念の姿勢を立派に継承してほしい、ということである。
 「難を、活動の発条にせよ!」という覚悟の姿勢が、「本末究尭等」の原理で、正法を守り、全会員を守りぬくことに通じるのである。このことを深く銘記し、各分野で、なくてはならない一級実力の人材に成長していくよう、心から念顧してやまない。(要旨)

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