Nichiren・Ikeda

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日蓮大聖人・池田大作

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中部記念幹部会 仏界の生命動かす勤行

1976.7.27 「広布第二章の指針」第9巻

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9  組織は人間の和
 最後の「組織は人間の和」についてですが、組織運営はいうまでもなく権威主義ではありません。命令主義でもありません。しかし、信心の善知識となる先輩がいなければ、後輩は信心を会得できません。先輩がときに厳しく、あくまで慈愛を込めて、こまごまと訓練してこそ、後輩は育ちます。したがって先輩は、善知識として、もっとも大切にすべきです。
 この仏法の道理のうえから創価学会は「生死一大事血脈抄」にある有名な一節を根底の精神にしていくべきです。それは「総じて日蓮が弟子檀那等・自他彼此の心なく水魚の思を成して異体同心にして南無妙法蓮華経と唱え奉る処を生死一大事の血脈とは云うなり、然も今日蓮が弘通する処の所詮しょせん是なり、若し然らば広宣流布の大願も叶うべき者か」という御文です。
 「総じて日蓮が弟子檀那等、自他彼此の心なく水魚の思を成して、異体同心に」いきなさい、という教えです。「自他彼此」とは、幹部だから、会員だからとか、またあの人は有名人だからとか、いい学校を出た、私は出ていないという区別なく、ということです。大聖人の仏法はどこまでも平等です。この御文は、創価学会にとってもっとも重要な御書の一節です。
 「水魚の思を成して、異体同心にして南無妙法蓮華経と唱え奉る処を生死一大事の血脈とは云うなり」――ただただ御本尊を根本とした、それぞれの立場と使命を尊重しながらの異体同心が最肝要である。
 「然も今日蓮が弘通する処の所詮是なり」とは、一筋に広宣流布に活躍しゆく信心が根本である、その他の形態は従であるということです。この精神があるならば広宣流布の大願もかなうであろう、とのおおせです。
 事実「日蓮が一類」であるわれわれは、今日まで異体同心の四文字を根本にしてきたからこそ、仏法史上未曽有の大発展をみたのです。いかなる時代に入ろうとも、この原理を絶対に忘れてはならない。創価学会が大聖人のおめがねにかなって広宣流布、世界平和に進んでこれたのは、この御金言どおりに行動したからです。
 それぞれが理解しあい、尊敬しあって、仲良くこの異体同心の人間の和で進んでください。同志がたいへんなときは「友のうれいに我は泣き」で、抱きかかえるような気持ちで励ましてあげるのです。人間の社会ですから、お互いに凡夫ですから、ときにはいいこともあれば失敗もあるでしょう。しかし、信心を根本にこの御書を思い起こして助け合い、心から守り合って前進していくのです。これは私のお願いです。
 多くの同志の方々が、御本尊のご威光に浴して立派に育ってくださったし、あとは舎衛の三億の方程式をめざし「時を待つ可きのみ」と信じ、一日一日の現実を地道に挑戦しつつ、どうか朗らかに法戦に進んでください。(大拍手)

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