Nichiren・Ikeda

Search & Study

日蓮大聖人・池田大作

検索 & 研究 ver.9

牧口初代会長生誕105年記念祝賀会 後世万代に先師の遺徳を

1976.6.6 「広布第二章の指針」第8巻

前後
1  六月六日の佳き日にあたり、一言ごあいさつをさせていただきます。
 本日は東北創価学会結成二十五周年ならびに初代会長牧口常三郎先生のご生誕百五年の祝典にご招待いただき、衷心より感謝し、かつ御礼申し上げるものでございます。
 この佳き日に、宮城県下のご僧侶、また牧口先生有縁の方々、全東北の代表幹部の方方と親しく懇談できえますことを、私はなによりもうれしく思うものでございます。
 東北創価学会は風雪のなか、よく今日まで立派な法戦を展開してこられました。今日においては、まったく盤石の東北創価学会になりました。
 その誠実な人柄といい、強靱な信仰の精神といい、私は草創の広宣流布開拓に尽力された皆さんを心から尊敬するものでございます。どうかこの二十五周年を建設の第一期として、本日より結成三十周年までを第二期と定め、速度を加えて前進されんことを、ここに期待するものでございます。
 東北担当としてこられている青木副会長は、東京大学工学部出身の秀才であり、戸田前会長からももっとも優れた人材の一人として、信任厚き指導者でございます。私も青木副会長を心から尊敬しております、
 青木副会長は慈悲深き人であります。東北の担当副会長になってしばらくのことでありましたが、彼は私に「東北の同志の方々は、ほんとうに誠実で善良な人である。にもかかわらず、遠い地域のせいか、真実の本部の呼吸が今日まで届かなかったようであります。私は、東北のこれらの同志の方のために、この一生を捧げます」といっておりました。
 私は感動しました。ともかく、青木副会長のもと、きょう以降は、結成三十周年をめざし、彼をほんとうの良き兄と思い、体をさらに大切にして、唱題第一で、偉大なる信心に励んでいっていただきたいことをお願い申し上げます。
2  さて、初代会長牧口常三郎先生の生誕百五年の意義ある日をふまえて、ひとこと感想を申し述べさせていただければ、牧口先生がおられたがゆえに、私どもは御本尊も教学も知りえたという事実であります。いうなれば正法を知ることができたわれわれの”原点の人”といえるのであります。その先師のご精神を第二代会長の戸田城聖先生は受け継がれた。そして総本山の外護、宗教革命、広宣流布へと広がっていったわけであります。
 この両先生をあらゆる意義を含めて宣揚申し上げ、後世万代にその偉業をとどめていくことは、不肖第三代会長である私の責任であり、使命であり、義務なのであります。
 この私の心中をご列席の皆さまは、深くご理解いただければ幸甚でございます。
 ここで牧ロ先生の指導の一端を記念として述べさせていただきます。
 「要するに人生は信の上に立つといってよい。この基礎がぐらつくならば、不安この上のないものとなる。さればわれらの運命としての課題は、信ずるか信ぜさるかの問題ではなくして、何を信ずべきかである」
 また「他人を信用することができず、他人に信用されることもできず、野中の一本杉のごとき、孤立無援の境涯ならば、いつ顚倒の大風に襲来をうけねばならぬかも知れぬ。これほど不安なことはない」
 また「愚人にほめられたるは第一のはじなり。愚人ににくまれたるは第一の光栄なり」という要言も有名であります。
 なお、初代会長牧口常三郎先生のご親類をはじめ、多数の門下生より、牧口先生のご遺品を納めていただきましたが、これは私にとりまして最大の喜びでございます。この席をお借りして、厚く厚く御礼を申し述べさせていただきます。
 最後に初代会長牧口先生そして二代会長戸田先生、そして本日ご参集くださいました皆さま方の「慧光照無量寿命無数劫」を心よりお祈り申し上げまして、私のあいさつとさせていただきます。

1
1