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創価大40回・創価女短大26回入学式 エレバン国立芸術アカデミー「名誉博士号」・アルメニア芸術家同盟「名誉会員証」授与式

2010.4.2 スピーチ(聖教新聞2010年上)

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11  挑戦の勇気を!
 アルメニアが生んだ大音楽家・ハチャトゥリヤン先生は、青年に訴えました。
 「怠惰は鉄がさびるように、人間の創造性をさびつかせてしまう」(寺原伸夫著『剣の舞 ハチャトゥリヤン──師の追憶と足跡──』東京音楽社)と。
 人生は怠けてはいけない。それでは人間は磨かれない。頑張ろう!
 残念ながら、今の時代は、安易な遊び半分の風潮が、蔓延しています。
 それに流されてしまえば、自分が後悔を残すだけであります。
 大事な君たちだ。思うようにいかない時も、一歩また一歩と、前へ踏み出す挑戦の勇気を燃やしていくことを、絶対に忘れないでいただきたい。
 風潮に流されて、遊び半分では、人生の最後に負けてしまう。本当の勝負は、最後の5年間がどうかである。
 私は、総長と総裁のお二人が大切にされるアルメニアの不滅の獅子吼を、君たちに伝えたい。
 それは、5世紀の貴国の哲人の叫びであります。
 「命を賭して戦う者こそが、永遠の生命を得る」
 まさに正義のため、恐れなく戦い抜く勇気です。
 勉強も正義です。そして勇気こそ、教育の根幹であります。
 創価教育の創始者である牧口先生と戸田先生も、また弟子の私も、平和と正義に命を捧げてきました。
 そのために私は勉強しました。
 『創価教育学体系』を発刊された牧口先生、『推理式指導算術』などを著した戸田先生という大教育者の英知を受け継いできました。
 この弟子のつながりがあったゆえに、私は勝ちました。
 平和と正義──そのための勉強です。そこに永遠の勝利がある。
 断固として、皆さん方も、正義と平和の道、そして親孝行の道に続いてください。
 頼みます!〈会場から「ハイ!」と元気な返事が〉
12  時を逃すな
 きょうは、偉大なマレー文学の父であられる、イスマイル会長ご夫妻と、再会を果たすことができました。
 本当にありがとうございます。うれしい!
 会長は人間のための芸術に尽力された。世界の民衆の心を結んでこられた。
 その原動力として、若き日、「学問探究のチャンスは今だ。時を逃すな」と決意して、学び抜かれたことは、あまりにも有名であります。
 君たちも、今が学ぶ時だ。
 本当に学んだ人間が偉くなる。中途半端では、乱世を勝ち抜くことはできません。
 語学も断じて習得してもらいたい。
 語学があれば、活躍の舞台が広がります。世界でさえ、狭く感じられる。
 人類の宝である良書も読破し抜いていただきたい。
 そして、お世話になった方々のためにも、成績優秀で卒業してください。
13  太陽の如くあれ 自身の道を貫け
 激動の社会で強く要請されている力は何か。
 それは、「コミュニケーション(他者との対話)の力」であります。
 この点については、先日、日本を代表する月刊誌「中央公論」に掲載された、私と、若き脳科学者・茂木健一郎博士との往復書簡でも、一つの焦点となりました。
 自分の中だけでは創造性は育たない。脳科学から見ても、異なる世界と触れ合うことで、脳は学習をすると指摘されております。
 要するに、他者と誠実な対話を重ねる人は、創造的な生命を常に光り輝かせることができるのです。
 君たちは、世界に開かれた、この創価の学舎から、大事な留学生の皆さんとともに、生き生きと朗らかに、平和と勝利の大連帯を広げ創っていってください。
 終わりに、太陽の国アルメニアの大文豪トゥマニャン先生の詩を、愛する大切な諸君に捧げたい。
 「太陽の如くあれ! 自身の道を貫け!
 厚き暗雲を突き抜けて、常に威風堂々とあれ!
 君には、光明をもたらすために生き抜く使命があるのだ」
 貴国の永遠の栄光と平和を、心からお祈り申し上げます。
 ご来賓の先生方、また保護者の皆様方のご健勝をお祈り申し上げ、私の謝辞とさせていただきます。
 ありがとうございました。

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