Nichiren・Ikeda

Search & Study

日蓮大聖人・池田大作

検索 & 研究 ver.9

広布第2幕・第5回全国青年部幹部会 サントドミンゴ自治大学「名誉博士号」授与式

2008.1.19 スピーチ(聖教新聞2008年下)

前後
13  圧倒的な実力を
 さらにホセ・マルティの言葉を紹介したい。
 私は若き日から、戸田先生の指導のもと、一生懸命、読書に取り組んできました。マルティは述べています。
 「太陽は燃焼しながら、皆を同じ光で温める。しかし、恩を知らない者は、太陽の黒点のことしか話題にしない。感謝できる者は(太陽を)ありがたく思う」
 恩知らずは太陽に対してさえ、悪口を言おうとする。
 ましてや、人間の世界において民衆を照らす太陽の存在は、傲慢な権力者や、卑劣な恩知らずから妬まれる。悪口罵詈される。
 これが歴史の常です。ゆえに正義の青年は、嫉妬や忘恩を圧倒する実力を持たねばならない。
 私は、青年時代から一人で戦ってきました。いかなる迫害にも師子王の心で戦い、勝ってきました。
 だれを頼るのでもない。師である戸田先生のもとで、戦い抜いてきた。
 戦後、先生の事業が破綻し、学会の理事長を辞めざるを得なくなった時も、私はただ一人、先生をお護りし抜きました。
 “私は先生の弟子です。必ず先生に第二代会長になっていただきます。ですから先生は、悠然としていてください”――そうお誓いした。
 そして働いて働いて、膨大な借金を返していったのです。
 やがて先生は、会長に就任されました。しかし折伏は、なかなか進まない。
 当時、多くの支部は、1カ月で数十世帯の折伏がやっとでした。戸田先生は「大作、いよいよ立ち上がってくれ」と言われて、私を蒲田支部へと派遣されました。
 私は支部幹事として指揮を執り、それまでの壁を打ち破って、1カ月で200世帯を超える弘教を成し遂げた。最下位クラスだった文京支部も、第一級の支部へと発展させました。
 そして大阪。負けると言われた大阪で、大勝利を収めました。
 私が負ければおもしろい――東京にはそう思っている、古参の幹部もいた。しかし大阪は勝ち、東京は負けたのです。
 私は、この50年間、すべてにわたって結果を残してきました。仏法の上から、そして創価学会の精神の上から――。
 だが、いざとなると、信念を捨て、逃げ去った幹部もいた。敵と戦わず、自分の保身のみを考える輩もいました。
 大事なのは青年です。人間は、年を取るとずるくなる場合がある。
 だからこそ戸田先生は、青年の私を一番、信用してくださったのです。私もまったく同じ思いです。広布の道に、ついてきてもらいたい!
 ともあれ、私は50年前の師匠の宣言通り、学会こそ「精神界の王者」であるとの証しを打ち立てました。
 きょうは、この正義の宝剣を若き諸君に託したい。頼むよ!〈「ハイ!」と決意の返事が〉
14  人類を照らせ
 貴国の不屈の女性の闘士、ミラバル姉妹は全生命を振り絞って、こう断言しました。
 「だれ人たりとも、民衆の内なる力、そして、民衆の価値観を認めないわけにはいかない。民衆を認めない傲慢な輩は、すべて挫折するでありましょう」
 時代の闇は深い。だからこそ世界は創価の民衆の前進に、旭日の希望を見いだし始めています。世界の指導者をはじめ、文豪や科学者、多くの識者も期待を寄せてくださっている。
 このほど、ウィーンの大音楽家(ジークフリート・アンドラシェック氏)が、私のために素晴らしいワルツを作曲し、贈ってくださった。その題名は「旭日」。旭日ような、創価の満々たるエネルギーと、暗闇を破る光を絶妙な名曲に表現してくださいました。
 どうか、私の大切な、愛する英雄の君たちよ!
 サントドミンゴ自治大学に学ぶ、16万人を超える英才をはじめ、全世界の青年たちと心を通わせながら、英知と勇気の朝日のごとき光をもって、地域を、社会を、そして人類の未来を、燦然と照らしていってくれたまえ!――そう声を大にして、申し上げたいのです。〈ここで名誉会長の提案により参加者全員でドミニカ共和国の万歳、青年部の万歳を三唱した〉
15  強き心で進め
 結びにドミニカの劇作家フェデリコ・ベルムーデスの言葉を、若き諸君に贈りたい。
 「良き魂よ、喜びたまえ! 苦しみは、霧雨のようなものにすぎない」
 「嘆きは不毛である。勝利は戦ってのみ、勝ち取ることができる。ゆえに、雪崩のように迫ってくる逆境や不幸にも、我々は断固たる勇気をもって立ち向かうのだ」
 嘆いても、何もならない。不毛な魂であってはなりません。
 太陽がパーッと輝き、大地には花が咲き、青々とした野菜が実る。
 そういう光景を思わせるような、豊かな、強き心で進んでください。
 「仏法と申すは勝負をさきとし」です。
 戦うことだ。戦わない者は、永遠に敗北者となる。
 戦おう! 心から敬愛してやまぬ「教育の太陽の国」ドミニカに永遠無窮の栄光あれと、私たちは心からお祈り申し上げます。
 ムーチャス・グラシアス!(スペイン語で「大変に、ありがとうございました!」)

1
13