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日蓮大聖人・池田大作

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第1回九州青年部総会 妙法に生きる”正信”の実践者に

1973.3.21 「池田大作講演集」第5巻

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6  『連持』
 第五は「連持」ということであります。地方へ行けばいくほど、青年部を確立していくのは容易ではない。どこでも田舎は過疎になり、学校を出れば都会へ行ってしまう。たとえ田舎に住んでいても年に一、二度は出稼ぎに行く。ですから、青年前期ともいうべき高校生ぐらいの人たちはいても、成人式を過ぎた青年中期や後期の人たちが少ないから大変である。
 しかし、青年部そのものは、どうしても確立していかなければならない。そのご苦労には私もつねづね感謝しております。したがって、たとえこれから人数は多くなっても少なくなっても、連持の精神で地道に忍耐強く青年の活動を貫き通していってください。都会の人にはわからないその精進の戦いが、いつか必ず皆さんに大きな功徳をもたらすはずであります。私もできうるかぎり応援をしていく決心であります。
 ある教育者は「筆者自身、田舎者だからそう思うのであろうが、都会人というものは鋭くて早くて壮麗で、及びがたい気がするけれども、とかく根無し草で、一時の流行に素早くさおさして栄えるに過ぎないというところが往々にしてある。こっちは、たどたどしく、一つ覚えに踏みしめて長の道中をしているのである。行きつくところまで行ってみてはじめて勝負はきまるのだと、ちかごろは考えるようになった」といっております。
 近ごろは、土地の買い占めというものがはやっており、金持ちも多くなった。しかし、たとえ、土地を買い占めることができても、功徳や人生の勝利は買い占めることはできない――このように絶対の確信で進んでいっていただきたいのであります。
 真実の人生の勝負においては、都会も田舎も対等であることはいうまでもありません。御書に「成仏は持つにあり」といわれているように、一生成仏への敢闘精神、ファイトを燃やし、変わらぬ連持の精神でがんばりぬいてほしいと申し上げたい。
 日蓮大聖人は「寂光の都ならずは何くも皆苦なるべし本覚ほんがくの栖を離れて何事か楽みなるべき、願くは「現世安穏・後生善処」の妙法を持つのみこそ只今生の名聞・後世の弄引ごせのろういんなるべけれすべからく心を一にして南無妙法蓮華経と我も唱へ他をも勧んのみこそ今生人界の思出なるべき」と仰せであります。
 我々は、すでに日蓮大聖人にこの一身をおまかせした身であります。御本仏の仰せどおりに人生最大の、そして最極の尊貴なる思い出を築き上げるために、堂々と仏法の世界で生涯、生きぬくことを再確認しあいたいと思いますけれども、いかがでしょうか。(拍手)
 最後に、ご来賓の方々に厚く御礼申し上げ、そして九州の男女諸君のご健康を心よりお祈り申し上げて、私の話を終わります。(大拍手)

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