Nichiren・Ikeda
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日蓮大聖人・池田大作
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高等部全国部員会
苦悩は人生の財産
1970.8.19 「池田大作講演集」第3巻
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妙法は生命の法則説き明かす
日女御前御返事に、次のような一節があります。
法華経・二十八品の文字・六万九千三百八十四字・一一の文字は字ごとに太子のごとし字毎に仏の御種子なり、闇の中に影あり人此をみず虚空に鳥の飛跡あり人此をみず・大海に魚の道あり人これをみず月の中に四天下の人物一もかけず人此をみず、而りといへども天眼は此をみる。
日女御前の御身の内心に宝塔品まします凡夫は見ずといへども釈迦・多宝・十方の諸仏は御らんあり、日蓮又此を
すい
推
す・あらたうとし・たうとし、周の文王は老たる者をやしなひて
いくさ
軍
に勝ち、其の末・三十七代・八百年の間
すゑずゑ
末末
は・ひが事ありしかども根本の功によりて
さか
栄
へさせ給ふ
この御文を要約して拝すれば、真っ暗闇のなかでは何か物体があっても、だれもそれを見分けることはできない。空には鳥が飛ぶ道、海には魚の通る道があるといわれているが、それも見ることはできない。また、月の鏡にはあらゆる世界の人々がすべて映っているといわれる。それは透徹した英知の眼には人材が見えるとの意である。しかし、世界には幾多の人材がそろっているが、心ない指導者にはそれがわからない――それと同じように、妙法は目に見えない生命の原理を説き明かし、あらゆる人々の生命の法則は、依正不二で、厳然と宇宙に反映しているが、凡夫にはそれがわからない。ただ、鋭い英知の人のみがそれを見ぬいていくことができるという意味の御金言であります。
また、あらゆる人々の生命には、妙法という宇宙を動かしていく幸福の根本の法則、宝塔がある。凡夫はそれを見ることができないが、生命の法則、宇宙の法則として実在しているとの、大聖人の深遠な哲学であります。
科学は科学の目で、外界の法則を見いだしていくことができる。経済は経済の目で、社会のシステムを見いだしていくことができましょう。
しかし、生命の内なる法則は、仏法以外によって見ることは絶対にできない。この見えざる法則を確信し、人生の勝利の証を明確に示していくのが、私ども二十一世紀の大哲学を実践する者の使命であると、私は訴えておきたいのであります。
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根本の功を遂げる人材に
一方、周の文王は老人を大切にし、礼を重んじた。その根本の功により、途中、曲折はあったけれども、その末三十七代八百年の間、栄えていったといわれている。
今、私どもの戦いは、二十一世紀、更には末法万年尽未来際にわたって崩れることのない、平和建設の戦いであります。諸君はどうか根本の功を遂げる人であっていただきたい。また、根本の功を遂げるべき人であることを自覚し、立派に成長していってほしいのです。
いうまでもなく、根本の功とは信心であり、妙法に根ざした大文化運動、大宗教運動、大思想運動の戦いであります。そこに、永遠に栄える本源力があることを、瞬時も忘れてはならない。
諸君の偉大なる成長を楽しみにして、この人生を生きていきたいことを願い、私の激励とさせていただきます。
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