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日蓮大聖人・池田大作

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在京・男子部班長記念撮影 毅然たる信心貫け

1968.2.9 「池田大作講演集」第1巻

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5  人間性豊かな名将に
 諸君は、今後も広宣流布を目指し、日本のために立派な指導者に育って活躍していかねばなならない。同じく「新書太閤記」に「およそ名将といわれるほどの人物は、麾下の将士の心服をうけるばかりではなく、個々の将士の家族達からも、頼もしい親柱として、慕われもし、尊敬をうけていたようである」との一節がある。
 名将ということは、今でいえば、すぐれた指導者と訳していい。これを私どもの立ち場でいえば、班員の多少にかかわらず、指導に際して、人間性豊かに、心から相手の気持ちになってあげ、力強い自信を与えていくことです。そして、一人一人が強盛な信心に立って力強く人生を歩めるように、兄弟、友達となって、引っ張っていくことです。
 相手がなにに悩んでいるのか、またその人の家族の状況、または職場等の問題にいたるまでもよく理解してあげ、急所、急所をアドバイスしていけるようになるのが、これが本当の指導者なのです。ただ組織のうえだけのつながりでは解決できえない面が、どうしても出てくる。班員の家族、兄弟からも、また信心していない人からも「あの人物は本当に頼もしい。なんでも相談できる」こういわれるような、庶民の指導者、名将としての土台を、人格を、今からつくっていっていただきたい。(拍手)
 結局は信心です。信心は智恵であり、人間性であり、真心です。その人間性豊かな包容力が、学会を支えていく最も大事な、最も強い絆であるということを、諸君は深く自覚していただきたい。
 これからの十年、二十年は諸君の時代なのです。最高幹部も青年部のなかから輩出される時代であり、もうその時代に入ってきている。それほど学会のテンポは速い。私は新しい力、息吹き、センスをもって、時代相応の活躍ができる諸君に、大きな期待をかけております。(拍手)
6  指導者は自信、真剣さ、責任感をもて
 また「私本太平記」のなかに「物をあいまいにいい、にごさぬ態度こそ大勢の心理を引きつけていくうえには、最も大事な指揮者の秘訣である」という一節がある。「物をあいまいにいい、にごさぬ態度」とは、私どもの立ち場でいえば、毅然たる信心です。テクニックではない。ごまかしの方便や要領でもない。なににおいても、自分にそれだけの自信、真剣さ、責任感というものがあった場合には、あいまいに物を濁していくような態度はありえない。わからぬものはわからない、知らぬものは知らないといっても、決して恥ではない。
 ところが今の世の中は政界にしても、財界にしても、全部あいまいで濁っていて裏表がある。だから、社会は少しもよくならない。青年も伸びないし、かえって、そうした空気にそまって、ずるく、小才子になってしまう。しかし学会の世界は、人材育成の厳しい清らかな社会である故に、物事、道理は折目正しく守り、いつでもはっきりさせ、毅然といいきっております。そのために、多少の反発もあるけれども学会は強い。
 「大勢の心理」とは、人々の心の機微です。毅然としていく指導者には人々も安心してついてくる。それが指導者としての秘訣だというのです。
 指導者があいまいな態度であり、裏表があった場合には、言々句々もあいまいになり、濁ってしまう。
 堂々と正義の論戦を展開し、キチッとなにごともいいきっていける青年らしい、男らしい態度――これが指導者として大事なのです。
 したがって、諸君が毅然としていけば、班員も地区の人達も、しぜんに依存してきます。逆に諸君が、なにをいっているのかわからないというあいまいな態度であれば、人の心は離れていきます。どうか、潔く、汝自身のために、人間革命をしていってください。
 諸君は広宣流布、学会、また職場等々、自分自身のひのき舞台においては、確信をもち青年らしく毅然とした指導者として活躍していってほしい。そして皆が納得し、安心してついてくるような信心に立ち、教学の研鑽に励み、あらゆる努力をしていっていただきたい。
 体を大事にして、御本尊をだきしめ、長い人生を一歩一歩、自分自身に打ち勝って、職場でも、優秀な人材として、一生の栄光の歴史を築き上げていってください。(拍手)

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