Nichiren・Ikeda

Search & Study

日蓮大聖人・池田大作

検索 & 研究 ver.9

全国大幹部会 青年の信心で「栄光」を築かん

1968.1.2 「池田大作講演集」第1巻

前後
5  学会精神の骨髓
 昨年一年間も、皆さん方に大変ご苦労をかけてまいりました。昨年の戦いを通じて、私どもは、数年先の目標を、すでに達成したわけであります。故に、これを「栄光」たるゆえんとしたのであります。しかし本年はまた参院選が行なわれます。上半期は、再び種々ご苦労をかけると思いますが、皆さんの奮闘を心から願っております。(拍手)
 これも自分自身の今世の使命と喜んで活躍していただきたいと思います。かつまた日蓮大聖人の直弟子として、大聖人のご遺命実現への、誉れある事業として、私とともに頑張っていただきたい。そのことを心からお願い申し上げる次第であります。(拍手)
 戸田前会長は、私どもの戦いの姿を、歌にして、次のように、詠まれております。
  いとまなき
    我が友どちの
      折伏に
    御仏の慈悲は
      雨とそそがむ
  辛くとも
    嘆くな友よ
      明日の日に
    広宣流布の
      楽士をぞ見む
 これが学会精神の骨髄であります。この精神を忘れずに、あらゆる障害を乗り越えて、新社会建設のために、勇往邁進していこうではありませんか。(拍手)
 信心があるということは、青春の生命の躍動であり、青年の雄叫びを意味する。
 特にこの半年間、幹部諸兄に望みたいことは、同志を、後輩を、あくまでも親切に、激励し擁護しぬいていっていただきたいことであります。暖かく、希望を与え、確信を与え、自信を与えていける幹部であっていただきたいのであります。
 そこには、いささかの傲慢があってはならない。権威主義もあってはならない。全ての活動は一人一人の人間革命のためであり、学会の組織は、民衆の勝利と幸福のためにあることを決して忘れないでいただきたい。
 当然、上半期の一つの大きい目標は、戦後最大の戦いといわれる参院選であります。しかし、私どもは、学会っ子として、いかなる堅い、厚い壁も、我らの団結と信力行力で打ち破って、下半期には、再び楽しい思い出ある行事を行ないつつ、教学と組織づくりをしていきましょう。
 願わくは、我が同志である若き竹入委員長、そして矢野書記長の初陣の戦いをば、立派に勝利で飾ってあげてください。そして、新しい民主政治への強い基盤を作り上げていただきたいことを、心からお願い申し上げるものであります。(拍手)
6  真実の謙虚と勇気と誠実の人生を
 幹部は機関紙を熟読していただきたいことは当然であります。それを読まずして、戦いはできない。だがそれとともに、一般の一流新聞等もよく読み、時代、社会の動向を、鋭くキャッチして誤りのない指揮をとっていける幹部になっていただきたい。そして、幹部はよく読み、よく書き、よく語り、よく指導し、敵に対しては厳しく批判ができる名将でなくてはならない。
 ともあれ、人がどのように中傷しようが、広宣流布の歩みは、刻一刻と進んでいることは断じて間違いない。この確信で前進していただきたい。嵐があっても、雪があっても、太陽は天空に輝いている。そして、刻一刻、一日一日と月日は過ぎ去り、新しい時代がやってきていることも間違いない。
 過去においても、無認識な、感情的な、敵意をもった評論家等がたくさんいました。最近では、だいぶ認識してきた人も出てはきましたが、しかし、これからも、学会の前進が偉大になれば偉大になるほど、種々の批判の波があることも考えなくてはならない。それが広宣流布は間近であるという証拠であり、仏法の方程式である。
 しかし、そのような私達仏弟子を批判する人、すなわち、傲慢な人々に対しては、大聖人は法は法華文句を引かれ「人を謗じ法を謗ずれば定めて阿鼻獄に堕ちて更に出ずる期無し、世人斯の義を知らずして舌に任せてたやすすく談じて深害を顧みず寧ろ日夜に十悪五逆を作るべしとも一言一語も人法を謗ず可からず」と申されております。
 真実の謙虚と勇気と誠実の人生は、末法の仏法の真髄である大御本尊を奉持し、それを行ずる人であります。それを批判する者は傲慢の人であります。
 かのシェークスピアは「傲り高ぶった人間は、吾と吾が身を食いやぶる。傲りが己れの鏡となり、己れの喇叭となり、己れの年代記となる。その傲りだけを満足させ、実行には一切身を委ねずにいれば、実行の方でも、その満足感に浸って、跡形も無くなってしまうだろう」といっている。私どもは、ただただ勇敢に広宣流布のために前進する以外にない。しかし、選挙戦においては、あくまでも好感をもたれる戦いでなくてはならない。なぜなら、私どもの戦いは民衆を味方にする戦いだからであります。故に民衆が納得する戦いでなくてはならない。
 最も価値ある行動をとり、たとえ事件があっても、一切を変毒為薬して、立派な結果を生んでいける指導、一日が三日間、一週間に通ずるような、いつも聡明な指揮、指導が必要であります。
 古い世界で葛藤し、よどみ、空転するのでなく、あくまでも新天地へ新天地へと、開拓の道をつくってまいろうではありませんか。(拍手)
 最後に私どもは、日蓮大聖人の弟子として再び聖人御難事抄の精神を自覚していきたい。
 すなわち「各各師子王の心を取り出して・いかに人をどすともをづる事なかれ、師子王は百獣にをぢず・師子の子・又かくのごとし、彼等は野干のほうるなり日蓮が一門は師子の吼るなり」云云と。この決意を深くもち、本年も再び、各部署で最善を尽くして、民衆救済の大船を更に一歩進めてまいろうではありませんか。(拍手)

1
5