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日蓮大聖人・池田大作

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会館は実質主義で 千葉会館入仏式

1964.9.15 「会長講演集」第12巻

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2  戦争の時に日本の国が負けた原因はたくさんあります。その一つとして、今回の戦いは航空戦であった。にもかかわらず、日本の首脳部は大きい戦艦を造ったり、何万トン級の航空母艦のほうに力をいれ、大事な航空機に対する力をいれてこなかった。そこへくると、アメリカのほうが数段賢明であった。航空機にひじょうに力を入れていたのです。
 学会は人材の城です。その人材をつくるためのひとつの拠点は必要です。そのあらわれが会館であります。だが、大きい殿堂を金をかけて造るよりも、小さい戦闘機で自由自在に飛んで行けるような、だれもが自分の家のような気持ちで指揮をとり、会合し、集うていける実質的な会館のほうが、何倍も何千倍も価値があり、そしてまた、尊いかということを私は感じているのですけれども、皆さんはどうですか。(拍手)
 大きい建て物は、ぜんぶ本山に御供養申し上げ、そして世界第一の聖地を、本門の戒壇の道場を造るのが私どもの精神であります。私どもの大聖人様の大信者は、すなわち学会員は、地涌の菩薩は、家庭にあっても御本尊様があります。そこで、福運に満ちみち、確信に満ちみち、功徳に満ちみちて、仏法の上、そして社会の上の大指導者に成長すればよいのであります。
 創価学会は形式的な大きい建て物を、将来も排除していきます。いちおう、一つや二つはやむをえませんけれど、地方においても、小さい会館でまことに申しわけない気持ちでありますが、その実質の意義だけを知っていただきたいと思うのであります。
 何千人はいれる会館を造っても、けっしてことたりるものではありません。何万人はいれる会館を造っても、創価学会はどこへいってもはいりきれない。したがって、小さい会館を中心にして、会合等は、どこの公会堂でも使えるのですし、そしてまた、一軒一軒の家が大事な幸福への布石の大拠点であるという自覚をもって進んでいただきたいのであります。(拍手)
3  私どもの人生は夢のようなものです。アッというまに老年になってしまいます。
 その時に、ほんとうに有意義な、楽しい一生であった、なんにも自分の人生に悔いがない、そして妻にも子供にも、大福運を回向しきる確信が自分にはある、もう大福運を回向しきり、安心しきってこの一生を終わることができたといえるような一日一日の地道な、着実な信心をしていっていただきたいのです。(拍手)
 老年になってから、ああ、子供がどうなっていくだろう、妻はいったいどうなっていくだろう等々の心配があるのが世間の、人生の常であります。総理大臣をはじめ、だれびとたりとも共通の問題であります。
 私どもは、ほんとうに、なにもかも安心しきって一生を送っていける大事な仏道修行、どんなことがあっても、自信に満ちみちて前進していける、貫き通していくという決意をもって進みたいと思います。たいへんにおめでとうございました。(大拍手)

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