Nichiren・Ikeda

Search & Study

日蓮大聖人・池田大作

検索 & 研究 ver.9

男女とも部員百万めざせ 7月度女子部幹部会

1963.7.5 「会長講演集」第9巻

前後
2  先日、新聞に学会員が子供を列車の中に捨てたという悲惨なる記事が載っておりました。そういうことは絶対にあってはならないし、ひじょうに悲しい事件であるし、私どもは指導のうえにおいても、じゅうぶんに気をつけなくてはなりませんが、そのおとうさんが、かわいそうにも、じつをいうと精神異常者であったそうであります。それで、いろいろとめんどうをみてさしあげましたために、奥さんもわざわざお礼にきておりますが、私がいいたいことは、そういう事件があったとしても、本来ならば、そういう社会の敗北者をめんどうみるべき責任は政府にあるのです。
 為政者にあるのです。役所にあるのです。ところがそういう敗残者を、精神異常や不具の不幸な人々をめんどうみてくれるような人はだれもおりません。皆、向こうを向いているのです。
 いまの指導者階級なんか利己主義です。だれびともめんどうをみない、そういう人まで、なんとかしあわせにしたい、幸福にさせたい、この一念をもって学会員が真心をもってめんどうみているのです。もっとも尊い教団がわが創価学会であるといいたいのです。
 あまりにも、世間の人々は無責任です。口ではうまいことをいいますけれども、皆、利己主義なのです。だれびとから、なんといわれようが、私どもは、あくまでも日蓮大聖人様の使いとして、不幸な人の味方となって、忍耐強く戦いきっていこうではありませんか。
 ほかの、そういう事件があった場合にも、いつも理事の方々が申しますように、何々宗、何々教を信心していたと、みんないえばいいのです。学会のことだけについて、そういうふうに悪意をもって書くのは大きな矛盾であります。これ、すなわち、わが創価学会が大聖人様の御金言どおりに進んでいる証拠であり、三障四魔のその姿が証明されているということを、私どもは覚知して、喜び勇んで一歩、二歩三歩と前進をしなければならないと思うのであります。
3  その反対に、今度は、先日、ある有名な評論家が、大きなホテルでエレベーターに乗った。もと大臣級の政治家であります。二、三人の人と一生懸命に創価学会のことを批判していたそうであります。やれ「学会はファッショみたいである」とか、やれ「共産党みたいである」とか、なにやかやといっていたらしいのです。
 そのときに、エレベーター・ガールが女子部員だったそうであります。途中でパッと止めて「あなた方のいまの話は、ぜんぶ間違いです」とこういうふうにキッパリいいきったそうであります。
 こういうことを私は奨励するのではありませんが、その、もと大臣級の人たちは「わかったよ、わかったよ、なんとかエレベーターをお願いしますよ」そういうふうにいっていたということを、その評論家がいっておりましたが、創価学会に対して、もっとも日本の国の実態を知らなくてはならない指導階級であっても、学会のことに対しては無認識きわまる状態なのであります。私どもは、さらに団結を強めて日本国じゅうの人々に、この大御本尊様を教えきっていきたいと思うのであります。
 ちょうど、キリストが立ち上がって世界の過半数に流布しました。また、マルクスが立ち上がって、やはり世界の何分の一かに共産主義思想を流布しました。だが、大聖人様の仏法は一閻浮提の仏法です。全世界にくまなく、高い水が低いところへずーっと流れていくごとく、最後は色心不二のこの仏法によって人類が救われることは、これはとうぜんのことであります。
 マルクスの一念、哲学、キリストの一念、哲学と、大聖人様のご一念、大哲理とは、天地雲泥の差であります。大聖人様の一念は宇宙大であり、哲学は永遠不滅です。その大聖人様の子供とし弟子として、大確信をもって、この青春時代を生き生きと、生ききっていこうではありませんか。
4  最後にご注意申し上げることは、先ほどから原島先生から話があったことと、それから女子部長からも話があったことでありますが、とくに個人面接、個人指導をきちっと、真心こめてしていただきたいのです。
 組織だけの、形式だけの部隊であってはなりません。信心指導もじつをいえば、これは学会精神の血脈になるのです。大御本尊様を受持することは、これはとうぜん、法華の血脈です。だが、ひとりひとりに信心の指導をしきっていく、お友だちになって真心こめて指導しきっていくということは信心の血脈であります。これなくんば、真の組織も、真の団結もありえないわけであります。
 その点を、じゅうぶんに幹部の方々が心得ていただきたいのです。
 ともに、長い長い広宣流布への旅路であります。あせったり、またむりをしないでいただきたい。とくに時間等においては、どんなことがあっても、九時半になったならば家路につく後輩の方々に対してもかならず家へ帰すように心がけること、この点だけは厳重に注意をしあっていただきたいのであります。
 九時半以降のことについては、これは私は責任を負わない、本部は責任を負わない、こういうふうにいっておきたいのです。大事な皆さん方がおそくなっては、おとうさん、おかあさんに対しても申しわけありません。どうかひとつ、おたがい常識をもちあって、指導どおりに実践しあっていただきたいことを最後にお願い申し上げまして私の激励といたします。

1
2