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日蓮大聖人・池田大作

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参院戦への指針 東京第三本部幹部会

1962.5.6 「会長講演集」第7巻

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4  第三番目に相談したいこは「宗教団体であって政治に出ることはけしからん」そういうふうに、批判することがなくなると、どういうことでもとらえて、批判をするのが人の常です。まず王法のうえでのべれば、憲法で、信者は、また信仰をもっている者は選挙に立ってはいけないとか、選挙に立った人に投票してはいけないとか、そういう規則がございますか、ないでしょう。
 民主憲法です。だれびとが選挙に立とうが、だれびとに投票しようが、あくまでも主権在民ですから、そういうことは自由です。おのおのの自由であるべきはずです。政党の人たちのなかに、「日蓮正宗創価学会は宗教団体だから、政界に出るのはまぎらわしい」などという人があります。
 であるならば、政党人は、今度は、絶対に信仰してはいけないことになるでしょう。信仰してはいけないという理由にもなるのです。宗教団体の者は選挙に立ってはいけないというのなら、では政党人は宗教をぜんぶやめよといいたい。どんな宗教もやめますか。こういう理屈が成り立つのです。
 もう一つ、政治家の人たちが、宗教団体であるわが日蓮正宗創価学会のことを、こちらは、なにも悪口をいっていないのに、なんだかんだと批判してきております。
 それならば、反対に、今度は宗教団体が政治に立ってはいけないというのだったならば、理屈をいえば、ひとことなりとも、政党の人たちは教団に対しては批判をいうべき資格がないということになります。そういう理屈になるわけでしょう。
 しかし、憲法のうえ、王法のうえでも、だれびとも立ててもいいし、選挙もできる。いわんや、わが日蓮正宗の仏法においては、日蓮大聖人様の王仏冥合のご命令があるのです。弘法や親鸞や、それから善無畏三蔵や、そういう教祖やなにかが王仏冥合の予言をしていますか。ただひとり、日蓮大聖人様が大仏法を根底として慈悲ある政治をとらなければ絶対に救えない、末法の衆生は救われない、このように三大秘法抄に厳然とおおせになっていらっしゃるのですから、私どもの選挙戦は、仏法のうえでも、王法のうえでも、とうぜんやるべき選挙戦であると思うのです。
 ですから、いろいろなことに惑わされないで、あくまでも私どもが信心第一に、そしてスクラムを組んで、ひとりひとり世の中の不幸な人、無認識な人々をわからせてあげようと、真心こめてがんばりましょう。くやしいことも、きっと、これからもあると思いますが、強盛なる信心で、一生成仏と、それから、だれびとにもできない広宣流布という大目的のために立った人生観をもって、勇躍歓喜して仏道修行に励んでいこうではありませんか。
5  最後に日蓮大聖人様から、おほめのことばをいただけばいいではありませんか。
 人々が、なにやかや、ほめたからといって、それはおせじです。自分が生きていくことが楽しくて楽しくてたまらない、こういう自分を築けばいいのですから。あとはご仏智です。
 それで、和泉先生と北条しゅん八先生が、きょうはおいでになられましたが、おふたりのことについては、先輩の方からいろいろと、その功績、功労等においては、お話があったと思いますから、よく皆さん方もおわかりくださっていると信じますゆえに、なにも私は申し上げません。
 ただ、和泉先生は二十何貫で、えらく太って、それで「和泉先生!」といっても、三分ぐらいたってから「なんだい」などという、ひじょうに、からだの重い人ですから、その点、皆さん方が、ひとつ身を軽くして動いてあげていただきたいと思うのです。
 それから、北条しゅん八先生も、自分は一生、青年として、青年の気持ちでがんばると、けなげにおおせくださっておりますが、なかなか「年はあらそえない」ということわざもありますように、七十歳の老齢です。なにやかや、たいへんであると思います。貴族の生まれで、口のききかたも、ひじょうにお上品で、雄弁というほどでもありませんから、皆さん方が北条さんの口にかわって、雄弁なる訴えをしてあげていただきたいと、こう切望します。
 どうか落ち着いた行動をとっていただきたいことと、それから事故を起こさないようにお願いいたします。礼儀正しく、喜びに燃えて、支部員に対して、それから折伏にいっても、相手が納得のいくように、理解できるように、ひとつ、じっくりと、静かに話をしていけるような指導者になっていただきたいと、以上申し上げまして、私の話といたします。

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