Nichiren・Ikeda

Search & Study

日蓮大聖人・池田大作

検索 & 研究 ver.9

第一回本部幹部会 幹部は指導力を持て

1960.5.27 「会長講演集」第1巻

前後
5  なぜならば、死ぬという問題は、総決算であると同時に、これからの出発です。
 『現世安穏、後生善処』です。あくまで、この御本尊様を拝んで、来世も幸福になるという証拠に、現世において物心ともにしあわせになるのであります。
 いくら、今世においてりっぱそうな姿をしていても、死んでいくときに貧乏人になり地獄の相をすれば、来世は絶対地獄です。しあわせではありません。大聖人様の仏法は現世安穏、後生善処、三世にわたる生命観です。したがって、絶対にこの世で大御本尊様を信じきって幸福になりきって『ああ人生は楽しかった』と死んでいける者が、未来世も幸福になりきれる人生であるのでございます。
 今の指導者は、現世のことも、今日だけのことも救ってはいけません。いわんや三世にわたる救済ということができるわけがない。今、私どもは、このような大仏法にあうことができ、大聖人様は『とにかく死は一定なり』いっぺんは死ぬのだ。
 『とにかくに死は一定なり、其の時のなげきは・たうじ当時のごとし、をなじくは・かりにも法華経のゆへに命をすてよ、つゆを大海にあつらへ・ちりを大地にうづむとをもへ』どうせいっぺんは死ぬのだ、死ぬのであるならば、最高の仏法であり、永遠の幸福をつかんでいける御本尊様に名を託して死んでいきなさいとおおせになっておられるのです。
 仏さまが絶対にウソをつくわけがありません。永遠に、三世にわたり、ぜんぶを見通しておられる仏さまです。大御本尊さまです。どうか、疑うことなく、今世も幸福になり来世も幸福になるために、十年か、二十年か、三十年ぐらいの仏道修行の苦しさに負けないで、絶対に、永遠に幸福をつかむために『きょうの苦しみがなんだ、きょうの三障四魔がなんだ』このようにがんばって忍耐強い信心をしようではありませんか。
6  最後に、私のもっとも尊敬し、信頼する石田先生が、総支部長としてこられております。信心強盛であり、人格高潔で、信じきっていけるりっぱな総支部長でございます。どうか総支部長を私と思って、今後の闘争に、より以上の団結と、より以上の功徳をうけるための闘争をしていただきたいと切望しておきます。
 もうひとこと重ねて申し上げておきたいことは、九州の人たちは非常に元気旺盛ではありますが、邪宗折伏にあっては師子王のごとき闘争力も必要でありますが、信心指導、一般の日常生活においては、だれよりも礼儀正しく、謙虚の心を失わないでいただきたいと思います。ぜんぶ邪宗闘争と同じような気持ちで、電車に乗ろうが、バスに乗ろうが、おい学会員だぞ、早く乗らないかというような行き方は法を下げます。闘争にあっては毅然たる大闘争力を出し、あとは礼儀正しく、謙虚の心を失わないでいくことが大切だと思います。
 また、ひとりの人を指導する場合でも、話をする場合でも、このひとりの人に対して納得のいくように親切に真剣に指導して折伏してください。
 なぜならば、その人が将来の会長になるかもしれませんし、その人が将来の総支部長になるかもしれないし、その人が千人、二千人も折伏する原動力になるかもしれません。その人が東洋広布の先陣を切る人になるかもしれません。ひとりの人であってもムダにしないで、ぜんぶ全力をあげて一対一の指導に折伏をしていただきたいと思います。

1
5