Nichiren・Ikeda

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日蓮大聖人・池田大作

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4 尊厳死と死苦の超克  

「健康と人生」ルネ・シマー/ギー・ブルジョ(池田大作全集第107巻)

前後
6  コーミエ氏はまさに、健康というものと対峙してきた人物です。つまり、彼は、ガンを患うようになっても、そこで自分自身を病気だというふうにはとらえずに、その状態にうまく対処する能力に長けていたのです。
 池田 真実の「健康」は、たんに肉体が病んでいるかどうかだけでは、はかれません。その人の心が、他者や環境に開かれ、社会のために奉仕する創造的能力を発揮している生命状態をさすのではないでしょうか。
 そのような「健康」を保持したままの臨終――そこにこそ、現代の人々の「尊厳死」運動がめざす“真意”があるのではないでしょうか。私は、そのようにとらえております。
 博士の二人の恩師の“生命”は、現在の博士の中に受け継がれ、脈動していることが、私にはよくわかります。博士は、恩師の慈愛の生き方、人生観、学問への態度を継承され、文学、詩心まで受け継がれております。
 また、コーミエ氏の人権への闘いを受け継がれていることもよく存じております。その意味で、コーミエ氏の“生命”は、博士の中に生きていると言えましょう。
 仏法では「師弟不二」と言いますが、私の師戸田先生の大慈悲の“生命”も、私の中に生き続け、躍動しております。私は、つねに師とともに、人類の平和と公正のために尽くしている気持ちです。
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