Nichiren・Ikeda

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日蓮大聖人・池田大作

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阪神・淡路大震災14年に祈る 愛する街を「希望」の二字で結べ

2009.1.17 随筆 人間世紀の光5(池田大作全集第139巻)

前後
9  昨年の四川大地震後、日本ユニセフ協会大使のアグネス・チャンさんが現地を訪問した。亡くなった母親へ綴った手紙を握りしめている少女に出会った。
 手紙には、お母さんがいつも歌っていた歌をまた聴きたい、と書かれていた。それは、二十数年前に、北京でアグネスさん自身が熱唱した歌だったという。
 アグネスさんと少女の歌声は、亡き母にも届けと、被災地の空にこだました。
 ──そうだ、大事なことは、心と心を結ぶことだ。
 大災害は多くの人の命を奪い去り、人と人の心の絆をも引き裂いてしまう。
 家族、親族、友人、近隣、地域......人びとが育んできた結びつきが、突然、切断されてしまうのだ。
 まして、自分さえよければというエゴが渦巻けば、地域も社会も壊れてしまう。この"分断の魔力"をはね返して、人と人の麗しい励まし合いの世界を蘇生させてきたのが、わが創価の同志だ。
 結合は善。分断は悪──「民衆の結合の力」こそが、エゴのはびこる現代の闇を打ち払い、地域に、社会に、そして世界に平和と幸福の光をもたらすのだ。
10  わが師・戸田城聖先生は師子吼なされた。
 「どんな困難にぶつかっても、どんな境遇になっても、どんな時代になっても、私たちには、必ず乗り切っていけるという信心がある。
 この確信が大事だ。これこそが、人生の宝である」
 常に大確信に満ち満ちて、若々しき新しい決意で、民衆の勝利と栄光の連帯を目指す。これが、創価の人間主義の運動である。
 スイスの思想家ヒルティは語った。
 「苦難のうちに、苦難を通して、幸福となり得るということは、われわれのなし得る最高のことである」(『幸福論』2、斎藤栄治訳『ヒルティ著作集』2所収、白水社)
 いかなる苦難にも負けぬ勇気と希望の火を、胸中に灯した一人から、また一人へと、社会を照らす炎は広がる。ここに広宣流布がある。
 その拡大の先頭に立つ、異体同心の兵庫の同志よ!
 「立正安国」と「三変土田」の誓いを胸に前進する、師弟不二の関西の勇者たちよ!
 大震災を耐え抜いた我らの不撓不屈の金剛城・兵庫文化会館のごとく、厳然と勇み勝て!
 永遠に、「ウィ・シャル・オーバーカム」と!
  来る年も
    また来る年も
      健康と
    長寿の王者と
      兵庫の同志よ
  
  大関西
    常勝関西
      勝ち抜けや
    世界中が
     見つめむ模範と

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