Nichiren・Ikeda

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日蓮大聖人・池田大作

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未来部・躍進の春 伸びよ大らかにまっすぐに

2006.4.1 随筆 人間世紀の光3(池田大作全集第137巻)

前後
6  草創から真剣に戦ってこられた同志が健在であり、そのご一家が隆々と勝ち栄えておられる様子を伺うことほど、私は嬉しいことはない。
 先日も、墨田文化会館で行われた区の幹部会に参加した人から、懐かしい功労者の方々の近況を聞いた。
 あの晴れ渡る五月の三日、戸田先生が第二代会長に就任されたのも、墨田であった。私が第三代会長に就任したのも、また墨田であった。幾重にも縁の深い墨田家族は、私の胸から離れない。
 その会合には、墨田方面の草分けで、九十歳になられる広田弘雄さんも、かくしゃくと出席しておられたという。
 私が、男子部の第一部隊長の当時、広田さんのお宅をお借りして、会合を行わせていただいたことも、忘れ得ぬ歴史である。
 また、私のよく知る″下町広布の母″たちも、皆、お元気で折伏や聖教新聞の拡大を、生き生きと推進されている。
 その中のお二人は、それぞれの息子さんを、誕生したばかりの創価学園・創価大学に学ばせてくださった。
 共に誉れある第一期生の「創立者賞」に輝いた息子たちは、今、アメリカ創価大学の学長として、また創価学会の副会長として立派に指揮を執っている。
 喜ばしいことに、今春の創価学園の卒業式で、第三十六期生(高校)として「創立者賞」を授与されたのも、墨田から往復三時間かけて学園に通い抜いた英才である。
 彼のお父さんは青年部時代、十二年間にわたって未来部の育成に尽力してくれた。
 多くの未来部員を励まして、学園や創大へと送り出してもくれた。
 ともあれ、広宣流布のために誠実に戦い切った功徳は、必ず何らかの形で、お子さん方やご一家に現れる。
 「陰徳あれば陽報あり」である。
 妙法は不可思議の法だ。少しも無駄がない。
7  このほど私は、インドの大農学者であり、パグウォッシュ会議の会長として世界平和をリードされゆくスワミナサン博士と、対談集『「緑の革命」と「心の革命」』(潮出版社)を上梓した。
 そのなかで博士は、信念の名医として人びとに尽くした父君の振る舞いを、人生の宝として語ってくださった。
 「父は、私がまだ十一歳のときに亡くなりました」
 「思い出といっても、父の人生の最後の四、五年にすぎません。しかし、それは、大いなる愛と平和に生きた人物から、深い尊敬をもって学んだ歳月でした」と。
 若き友が、誇りをもって続いていける不滅の足跡を、厳然と残していきたいものだ。
 未来部を守ろう!
 未来部を育てよう!
 未来部を励まそう!
 生命と生命の触発に、勇気と確信をもって!
 創価の父・牧口先生も注目されていた、スウェーデンの教育思想家エレン・ケイは言った。
 「生命――自然の生命および人間の生命――のみが生命を育てる」(『児童の世紀』小野寺信・小野寺百合子訳、冨山房)

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