Nichiren・Ikeda

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日蓮大聖人・池田大作

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農漁村部の勝利を祈る  

2005.2.9 随筆 人間世紀の光2(池田大作全集第136巻)

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6  災害がうち続いた昨年のように、台風、冷害、干ばつ、伝染病等との戦いに、休みはない。また、市場の動向に左右され、「豊作」「豊漁」の喜びを、突然曇らされる時さえある。しかし、現実が厳しければ厳しいほど、自分のためにも、皆のためにも、断じて負けてはならない。
 「善徳はすべてに打ちかつ。そして自らは何ものにも打ち負かされない」(『人生の道』下、原久一郎訳、岩波文庫)
 これは、農村の改革に尽くしたロシアの大文豪トルストイの確信であった。
 人生は「勝負」だ。どこまでも、勝つか負けるかだ。祈りは、勝利の原動力である。祈りは、建設の推進力である。祈りは、一家一族の勝利の道である。
 御聖訓には、「植えた木であっても、強い支柱で支えておけば、大風が吹いても倒れない」(御書一四六八ページ、通解)とある。いわば、自らが何ものにも揺るがない「大樹」となり、さらに、愛するわが郷土にあっては、皆の「強い支え」となる存在こそ、我ら妙法護持の農村部・漁村部の皆様方なのである。
 妙法護持の人は、無上宝聚を持ちたる人である。相互扶助、そして助け合いが不可欠な地域社会であればあるほど、農村部・漁村部の皆様は、いよいよ大切な柱であり、偉大にして誠実な、勝利の光り輝く太陽となっていくのだ。その大使命があることを忘れまい。
 私は、青春時代から愛読してきたトルストイの、この言葉を忘れることができない。
 「農業は人間にふさわしい職業のなかの一つというわけではない。農業こそ万人にふさわしい、最大の独立性と幸福とを与える唯一の職業なのである」(『文読む月日』下、北御門二郎訳、筑摩書房)
 その通りだ。全くその通りである。
 どうか健康第一で、ご長寿で、建設と忍耐の大王者として、この尊き一生を、″地域の灯台″″希望の灯台″となり、そして「農業の大英雄」「漁業の大英雄」となって、生き抜いていっていただきたい。
 私は、尊い皆様に最敬礼して、「永遠に、ご一家に栄光あれ」と祈り、「万歳! 万歳!」を贈ります。

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