Nichiren・Ikeda

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日蓮大聖人・池田大作

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君よ青春の無限の力を!  

2004.10.24 随筆 人間世紀の光2(池田大作全集第136巻)

前後
6  あの巨大な両国の国技館(後に日大講堂)で、記念の本部総会を大成功に終えると、すぐさま、待ちに待った青年部の体育大会であった。広宣流布に飛翔していく生き生きとした青年たちの、初のこの体育大会には、当初、理事らの先輩幹部は、皆、反対であった。信心と何の関係があるのかというのである。
 その時に、戸田先生は、「大作と俺が考えている意義ある大会だ。一回、やらせてみたらどうか。後になって、非難するなら非難せよ」と厳然と言われ、許可してくださった。そして青年の躍動を、心待ちに楽しみにしてくださったのである。
 将来、敗北していく学会になるか、勝利を勝ち取り続けていく学会になるか。それは、青年たちの自覚と成長しかない。私は、戸田先生の心が太陽の如く輝いて見えた。
 当時の先輩は、威張りくさって青年を見下し、戸田先生があまりにも青年を大事にするがゆえに嫉妬して、学会の将来を考える賢明さがなかったのだ。
 初の私たちの「世紀の祭典」は、世田谷の日大グラウンドをお借りして開催した。まさしく「新しき世紀」を創りゆく、青年の熱と力が沸騰していた。戸田先生をはじめ、来賓として参加した方々も、心から拍手を送り、感嘆し、期待を寄せてくださった。
 はつらつたる青年の闘志! 乙女たちの輝く清き瞳! 若人の生命が放射するまばゆい光こそ、見る人を刮目せしむる偉大な覚醒なのだ! 偉大な折伏なのだ!
 日々、新たな歴史を開く喜びに燃えた、あの五十年前の青春の勝利劇は、今や、世界中に広がる青年と青年、乙女と乙女の大連帯となった。
7  さあ青年よ、断じて勝て! 本門のわが弟子よ、広宣流布の偉大な門を開きゆけ!
 ドイツの若き詩人ヘルダーリンは、その詩で、「わが青春の雲のなかからたくましく偉大な行為はほとばしる」(「ヘラクレスに」生野幸吉訳、『ヘルダーリン全集』1所収、河出書房新社)と力強く詠い上げた。
 あの誓い合った若き友を忘れるな! 我らの高貴な魂は、「無限の苦痛」を「無限の歓喜」に変えてゆく哲学を持っているからだ。
 あの永遠なる厳粛な正義の道を歩め! 君のあの若々しき、創造の無限の力を! 強き生命力を! 正しき青春の法則を! 光り輝く躍動美の君の振る舞い! 確固たる信念に満ちた、英雄の奮闘よ!
 断じて負けない。たまには負けても、悠然と起き出して、また勝つために進む。
 ともあれ、究極の人生の勝利と、最後の生命の栄光を誇り高く勝ち取るのは、晴れやかな心気高い我らなのだ。あの野獣の群れのように振る舞う卑怯卑劣な奴らには、断じて屈するな! 断じて勝つのだ! これが、真実の人間の王者なのだ。
 庶民は、最高の宝だ。そこには、虚栄心など微塵もない。名誉など何も欲しない。ひたぶるに、一生を生き抜いていく。そして、自分に見合った満足を心から味わいながら、皆に希望を贈っていくのだ。仏法には、何一つ、失われるものはない。すべての行動が、すべての誓いが、最後は幸福と勝利へと結実していくからだ。
 君よ、動ずるな! 君よ、恐れるな!
 そして、君よ、大胆不敵に人生を生き抜き給え!
 それが、青年の若き英雄の実像であるからだ。

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