Nichiren・Ikeda

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日蓮大聖人・池田大作

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東洋哲学研究所の使命  

2004.2.4 随筆 人間世紀の光1(池田大作全集第135巻)

前後
5  あのブッダガヤの地に、私は『東洋広布』の文字を刻んだ石碑を埋納した。
 埋めた日は二月四日だが、碑に刻んだ日付は「立宗七百九年一月二十八日」であった。
 この日が東洋広布へ旅立った日であり、日蓮大聖人の立宗の日が四月の二十八日だったからである。あの日から四十二年目、昨年(二〇〇三年)の「一月二十八日」に私は研究所を訪問した。久方ぶりの訪問であった。知性と人格光る若き人材が伸びていた。
 今から三年後の創立四十五周年、そして二〇一二年の五十周年へ、思想戦のあらゆる最前線での活躍を私は願っている。
 思想は種子である。冬の間は見えないが、春になれば、山野にいっせいに緑を芽吹かせるのは種子の力である。
 経済思想家のケインズは、代表作『一般理論』の最後を、こう結んだ。
 「思想は急には実を結ばない。しかし一定の時間がたてば、確実に現れる」
 「遅かれ早かれ、世界を支配するものは思想である」(The General Theory of Employment Interest and Money, Macmillan)
 二十一世紀、いかなる思想、いかなる運動が、世界の民衆の心をとらえ、引っ張っていけるのか。熾烈なデッドヒートが、今、始まっている!
 思想は、様々な内容の哲学と意義をはらんでいる。しかし、その骨格には「人間主義の哲学」「平和主義の思想」、そして「幸福への大道」という明確にして納得のできる核の光がなくてはならない。

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